冬の雨である。いちにち、家に籠り、あれこれ仕事と雑用を片付ける。いよいよ、明日から10(土)11(日)両日で、八王子「白い扉」素描展が幕を閉じる。ああ、終わってしまうのか、という気分。どこか、別の場所でもやってもらえるところが出てくるとありがたい。関西ではどうか。関西の知合いにも原画を見てもらいたい。「白い扉」のみ先行独占販売だった『風の穏やかな日を選んで種をまく 岡崎武志素描展』(盛林堂書房/1200円)も、13日から解禁。盛林堂のウェブで発売開始の告知があると思います。店頭でも売られるはずであります。限定部数ですので、お早めにお買い上げ下さい。増刷はされません。
10日は夜「日米野球」のチケットを譲り受け、これを見にいく。したがって、在廊は午後から16時ぐらいまで。11日最終日は、午後からずっと在廊し、閉廊以後も、居間を借りて、22時ごろまで打上げしながら、これまで足をお運びいただけなかった方々をお待ちしております。ぜひ打上げにもご参加下さい。そのあいだ、素描展も、ずっと見てもらえる手はずです。よろしくお願いします。サンデーから、選んだ本が宅急便で届いたので、またヨムヨムの日々だ。宮本輝「流転の海」完結編も、取り上げるつもり。

今日は雨、しかもちょっと蒸すなあ。
昨日、締め切り一日遅れで(いかんなあ)、時事通信の書評、安田敏朗大槻文彦 言海』を送る。いやあ、けっこう専門的な言語学の知識が散りばめられ、難しかった。それで、どこを突破口にして書評に仕上げるか思案したのである。それで一日遅れた。ここをこうして、こんなふうに書き始めてと方針が立てば、一時間で書ける。
今日は今日とて、初めてもらった仕事で、「月刊みんぱく」の依頼で1000字、いちおう民俗学文化人類学に関する文章をということで、これも畑違いで、ナニを書くかで、また迷う。けっきょく、山頭火や寅さんを据えて「放浪」と「定住」について書くことに。下調べのため、図書館へ行く。自分の部屋にある本でも、そこそこ役に立つはずだが、ちゃんと整理分類された図書館で本を探す方が早い。
先日の「白い扉」素描展と、トーク&ライブに参加された男性で、詩を書いているという方から、『風来坊ふたたび』を恥ずかしくなるほど激賞される。「七月堂」で買い求められたとのこと。現代詩をちゃんと読んでいる方に、そう言ってもらえると心丈夫である。うれしくなって、もう手持ち在庫がない『風来坊』(スムース文庫)をコピーに取り、お送りする。素描展が終わるまでは、なんだか落ちつかない。
「ブ」で、ちょうどこういうのが欲しかった、学研のポケット科学図鑑「鳥」を見つけ買う。同じ「鳥」でも、姿かたち、色など全部ちがう。それを眺めて楽しんでいる。ビニールカバーははずした。和菓子の包装紙でくるもうかと思う。

早朝めざめる。歳である。昨日、八王子「白い扉」素描展の2週目をぶじ終える。画集の表紙に使った絵(宮沢りえ)の額入りも売れた。ありがとうございました。これは気に入っている一枚で、ちょっと持っておきたい気持ちもあったが、まあ売れれば越した事はない。ケッコンして他県に行ってしまうKさんを始め、名のみ知る人、特に名を秘す大物著名人など続々と来廊。にぎやかな午後となりました。トーク&ライブには上原隆さん、荻原魚雷さん、盟友のIさん、そして昨日「新潮講座」に参加してくれたTさんも来てくれて、12名ほどを前に、ターバン高橋さんと語り歌う。ちょっと疲れました。素描展の会期は来週の土日(10、11日)を残すのみ、となりました。11日(日)はラストなので、夜10時ぐらいまで、「白い扉」高橋邸の居間で、飲みながらお客さんを待つつもり。いつも土日の営業時間は店にいて来られない人は、この11日に顔を見せていただくとありがたい。なんだか、11月11日を限りに、燃え尽きてしまいそうな気配である。
これからポンコツの尻を蹴飛ばして仕事をします。

快晴、快晴、また快晴。北海道新聞書評(堂場瞬一『宴の前』)を送って早めに外出。めざすは田端、であるが、途中「しのばず本の市」を通過して行こうと考える。最寄り駅は南北線本駒込」か。どう行きゃいいのさこの私。東西線飯田橋乗り換え。300メートル歩いて南北線本駒込改札を出て、附近地図をぼうっと見てたら「おかざきさん」と声をかけられ、見ると豆ちゃんだ。ひさしぶりやなあ。一緒にふらふら地上へ出て、そこでまたひと迷いし、ようやく現場へ。もう、お寺の境内は相当にぎわっている。あちこちで知合いに出逢い、挨拶。いくつか買い物をする。「たけうま」さんでは、見たことも聞いたこともないCDを、「たけうま」セレクトを信じ、あと灯台のジャケットだったので買う「amiina THE LIGHTHOUSE PROJECT」。ジャングルブックスさんでは一峰大二の付録漫画を。
会場をあとにあわててバスで田端へ。「新潮講座」田端編を実施。いつも20名キャパを超えて、あとはお断りするという盛況ぶりの文学散歩(新潮講座でも散歩ものは人気)だが、この日は、各種お祭り、イベントが目白押しで、いつもより少なめ。秋の一日、田端の斜面を上り下りし、駒込へ。「青いカバ」で、参加者がそれぞれ古本を買い物。六義園(初めて入った)も散策。外国人観光客の多さに驚く。ちょうど暮れなずむ陽の変化を楽しむ。有志で、先日下見で来たとき担当のMさんと入った居酒屋で打上げ。
昨日いちにち、八王子「白い扉」では素描展3日目が開かれていて、知合いが来場して下さると、随時、高橋さんからメールで「○○さんが見えられました」と連絡が入る。懐かしく、会いたかった旧知の編集者もいる。ああ、留守して申しわけないなあ、と思う。絵も何枚か売れたようだ。ありがたい。本日4日目は12時ごろには会場にいます。4時からは、オーナーの高橋さんとトーク&ライブ。無料なので、どうしようかと迷っている方がいたら、この日、来て下さるとありがたい。終わったら、そのまま打上げに入ります。トークは無料なので、こちらは参加料1000円で飲み食いしていただけます。高橋「おでん」がお待ち申し上げております。
検索したら、amiina THE LIGHTHOUSE PROJECTは、以下のような音楽だった。へえ!
「2010年作の『Puzzle』以来3年振りのリリースとなる、アイスランドAmiinaのミニ・アルバム。
ストリングスの女性4人組から、前作の『Puzzle』で男性メンバーが2人加入して6人組になりましたが、まだ女性4人組だった2009年にAmiinaアイスランドにある様々な灯台(Lighthouse)でライヴを行なうプロジェクトを行なっておりました。今作は2012年に再び灯台を訪れ、2009年当時と同じアレンジで演奏した楽曲をライヴ・レコーディングした作品となります。ぽろぽろとつま弾かれる朴訥とした音色のミニ・ハープや鉄琴と、ソフトで穏やかなアナログ・シンセを中心に、楽曲によってはアコーディオン、ミュージック・ソー、ストリングス、ハーモニックなコーラスなどもほんのりと加えた、ノスタルジックでウォーミーなアコースティック・サウンド。今までのスタジオ盤の作品以上にシンプルかつ親密な優しさがにじみ出ている演奏で、しみじみと染み渡るサウンドを聴かせています。これまでのAmiinaの作品のファンのかたはもちろん、温かみのあるフォーキーなサウンドのファンの方にオススメな作品です。22ページのフルカラーの写真集を収めた、硬い紙を使った本を模したハードカバーの紙パッケージでのリリースです。既発曲のLighthouse Versionと新曲の両方が収録された全6曲22分収録。Ben Frostとex-Sigur RosのKjartan Sveinssonが録音を担当。またKjartanは写真集の写真の撮影も手掛けています。」

それにしても11月か。ゆっくり冬に向って季節が移って行く。いい季節だが、身動きが取れないでいる。
武藤良子が、ブログ「m.r.factory」2018-10-31分で、「ゆるい約束」という、いい文章を書いている。その場の雰囲気をぱっとつかむ目は画家ならではのものか。なんでもないようでいて、ずっと心にとどまるような、日常のひとコマの切り取り方と按配のいい文章が絶妙だ。「名人」と言ってもいいだろう。まねしたいが、できないのだ。これは武藤独自の世界観だ。コンビニの店員と仲良くなって、一緒に飲みに行くなんてことが起こりえるのか。武藤ならありそうだ。
風邪、なんて言ってお騒がせしたが(誰も騒いでない)、やっぱり咳だ。考えたら、もう十年近く、寒くなると咳で悩まされている。身体が裏返るような咳が出て、体力を奪われるのだ。昨年は病院にかかったことを思い出した。今回も病院へ行く。歳には勝てません。今夜の「中川フォーク」(ゲスト佐久間順平さん)は、通常通り開催されます。感染する風邪、ではないので、ご来場者の方はご安心下さい。

まいったなあ。一昨日あたりから、電車や各所の寒過ぎる冷房に、なにかゾクゾクするなあ、はくしょんとやっていたら、やっぱり風邪をひいた。咳と鼻水おびただし。喉がはれて痛い。本日午前、行ける体調ではなかったが、代わりはなく、NHK放送センターへドラマ「遥かなる山の呼び声」(例の、健サンと倍賞千恵子のリメイク)を見に行くが、咳が止まらず、周囲に気兼ねしながら見終える。熱はないと思うが(計っていない)、明日から「中川フォーク」、一日挟んで「新潮講座」「白い扉」(トーク&ライブあり)と怒濤の週末へ。なんとか回復しないと。過労であろうか、身体がひどく弱っている気がする。「サンデー」の締め切り日だが、なんともならない。なんとかしないと。こうして死ぬこともあるかしら。仕事の本だけは、あれこれ読んでいる。

昨日は季刊なのに、気づいたら締め切りがきている「學鐙」の「三冊」原稿を送る。夜は鍋。CSでドラマ版「あ・うん」を見る。杉浦直樹、吉村実子、フランキー堺という配役が絶妙で非の打ち所がない。映画版も悪くなかったが、いや、やっぱりドラマの完成度に比べたら落ちるだろう。ずいぶん前、友人たちと、このドラマ「あ・うん」を寸評していて、「映画の富司純子に比べたら、ドラマの吉村実子は、容色の点では少し落ちるけど」なんて言ったら、ある女性が「違いますよ、そこがいいんですよ。そんなにきれいってわけじゃないのに、門倉が惚れるところがいい」と、じつにうがった意見を言って、「!!!」と印象に残っている。「続あ・うん」がスタート。目が離せない。あと「浮浪雲」と「街道を行く」、「時間ですよ2」を録画している。皿に移さないと容量パンクだ。
高橋「白い扉」秀幸さんとメールのやりとり。今日は旧廊日なのだが、近所の方が見えて、絵を一枚買って下さったそうだ。そんなこともあるのか。うれしい。
今日は、11月3日開催の「新潮講座」田端を芥川龍之介編の下見へ行く。参加者の足を考え、コース取りと、時間配分等をチェック。手数かかっていること、お知らせしたい(誰に?)。
あさって、国立「ビブリオ」の「中川フォーク」のゲストに、佐久間順平さんをお迎えします。残席、わずかにあり。ぜひ、お越し下さい。ぼくの頭の容量も、パンクしそうになってきた。