okatake2015-07-14

いま手元に串田孫一『山のパンセ』実業之日本社昭和32年初版、34年9版)がある。なんともほれぼれする造本、装幀である。
本体がハードカバーで、表側に荒い目の布が貼られてある。そこに串田自装のカバーがかかる。栞紐つき。新書より一回り大きいサイズで、このぜいたくである。手にもった感じがなんともいえない。登山のリュックに詰められるサイズ、薄さでもある。
このあと同社から2、3(アラビア数字)と出て、のち集英社、岩波からチョイスのうえ文庫化された。しかし、やっぱりこれだよ、と思う。
串田孫一の本の話を持ち出したのは、善行堂で「串田孫一も根強く売れる作家」だと言っていたから。古本屋の棚に似合う作家、とも言える。いま調べてみたら、串田は1915年生まれ。今年生誕100年だったのだ。
sumus別冊、すでに盛林堂さんに問い合わせがあったという。すいません。明日15日16時ごろ搬入予定です。
今朝、玉川上水歩きが過熱して「拝島」まで歩いてしまう。10数㌔の遠出。2時間強。風がわたる緑陰の道は気持ちよかった。心地よい疲れ。ただ、某所で横断歩道を歩いていると、すれちがいざまに、知らない老人から思いっきり罵倒される。暑くて頭がおかしくなったのか。まったく怒られる心当たりはない。何と言ったかもわからない。ちょっと怖かった。「初版と再版の違いもわからんのか、小僧!」とでも言ったか。しかし、それなら答えられる。
さすがに帰りは電車。