湿気がまとわりつくような、淀んだ空気は、のろのろと進む台風の影響か。
昨日は、夕方から外出。ひさしぶりに「ささま」へ寄って、ごそごそ買う。吉行淳之介『戀愛作法』(文藝春秋新社/昭和33年)は、背からすぐ佐野繁次郎とわかった。やっぱりいいや。外の300円棚から、『洋酒マメ天国』サントリー談話室19を。レジにいたノムラくんと少し話す。
中野へ移動。この夜は、中央公論新社の編集者二人と飲み会。歴代の担当編集者なり。そのうちTくんとは新書をいま作っていて、どうやら、一カ月強で書き上げなくてはならない、とわかる。いや、前からわかっていたが、サボっていたのだ。発売が決っているので、これはやるしかない。
最初、居酒屋で話しながら食べ、飲んで、もう一杯と駅前に移動し、「ブリック(BRICK)」という、いつも目にしていたが入ったことがない古いバーへ入る。ここがよかった。「トリスバー」の雰囲気を残す正統的バーで、お客がみんなくつろいで飲んでいる。店員はみな白服に蝶ネクタイ。奥の壁に「洋酒天国」のバックナンバーが飾ってある。値段も安く、居心地もいい。いやあ、しびれました。中野で静かに飲むなら、ここだ。

河出書房新社から『清水アリカ全集』をいただきました。ぼくは、著者の名前を知ってるぐらい。昨年、40代でガンで亡くなった作家。こうして、あまり名前が浸透していない作家の仕事がまとまることは、佐藤泰志復権の影響もあるだろうけど、いいことですねえ。
http://www.amazon.co.jp/清水アリカ全集-清水-アリカ/dp/4309020623
愛書会でビル・エヴァンスのCDを「うたたね文庫」さんが沢山出していて、未所持のを二枚買う。で、買ったのはCD二枚だけ。
コミガレで高橋英夫『詩人の館』青土社小林信彦『袋小路の休日』中央公論社とんぼの本良寛さん』を買う。帰りの電車では、四方田犬彦ゴダールと女たち』講談社現代新書を読む。ジーン・セバーグがクリントイーストウッドとそういう仲だったとは。

光文社新書メルマガの連載、新しい回がアップされています。当ブログ「ネギシアター」でおなじみ、根岸哲也さん宅ルポです。二回に分けての掲載となります。
http://www.kobunsha.com/special/sinsyo/member/serial/#004