富島健夫だ、どうしよう

okatake2008-02-18

晴天つづき。妻が留守で、夕方、ひさしぶりにカレーを作る。指先がいつまでもニンニク臭い。
ようやく、富島健夫『おさな妻』集英社文庫マケプレから届く。中央公論連載で、桜庭一樹『私の男』に、何をぶつけるかで悩んだ末思いついて、編集のTくんに頼んでいたのだ。しかし、富島健夫。とっかかりがない。いくつか文庫解説を参照しようと、立川羽衣いとうへ。ここへ行けば、何冊か見つかるはず。事実、10冊以上あった。『故郷は遠きにありて』角川文庫を買う。解説は山本容朗さん(山本さんにはインタビューしたことあり)。カバーは風間完。同じ角川文庫の『雪の記憶』は宇野亜喜良だし、カバーに恵まれてるな。
須賀敦子トリエステの坂道』を、少しずつ再読していて、「雨のなかを走る男たち」に心底しびれる。傘を持たず、雨の中を上着の前を合わせて走り出すイタリアの男たち。その肖像をスケッチして深い感銘を与える。これは、何度でも読み返して、暗唱したいぐらいの文章だ。こうなると、エッセイであるとか、小説であるとか、どうでもいい、という気になる。そうとも、これが文学だ。文句あるなら、いつでもかかってこい。え? べつに文句ないですか。そりゃすいません。

銭湯「月の湯」(なんていい名前)での古本まつりの出店メンバーを眺めていて、「スムース」メンバーが顔を揃えているのを見て、うれしい。「スムース」は実質上、廃刊となったが(「スムース文庫」は継続)、共同体としての「スムース」はいまでもある、とぼくは思っている。勝手に、だけどね。だから機会があれば、このメンバーでまた何かをやりたいなあ、と思う。勝手に、だけどね。もし、雑誌の「スムース」が続いていれば、「エエジャナイカ」の北村君などはぜひ入ってほしい逸材だ。

古本オコリオヤジ(林哲夫http://sumus.exblog.jp/

善行堂(山本善行http://d.hatena.ne.jp/zenkoh/

ふしあな書店(扉野良人

岡崎武志堂(岡崎武志http://d.hatena.ne.jp/okatake/

古本けものみち南陀楼綾繁http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/

文壇高円寺(荻原魚雷http://gyorai.blogspot.com/