「楽しそうでいいね」と妻にイヤミを言われつつ、毎朝早起きして、「大人の休日」冬部のプロジェクトを完遂。日付と同じ1日目に桐生「大川美術館」、2日目は水沢〜花巻と、ここまで古本屋にフラれ続け、3日目は古本屋抜きで越後湯沢「雪国」散歩、そして今日最終日、踊り子号で伊東へ。ここでやっと「岩本書店」がちゃんと開いていて、踏破できた。やれやれ。新幹線、特急を魔法の一枚のキップでスイスイ乗りこなす4日間だった。6回の指定も使い切った。今日なんか、2時過ぎには現地を発つ余裕ぶり。あんまりガツガツしなくなった。「大人の休日」倶楽部パスのキップも、最初使い始めたころ、途中で磁気がへたって、自動改札で引っかかることが多かった。窓口でそのことを訴えたが、まったく相手にされなかった。いまは、改善されたか、そんなことはない。すいすいである。50歳を過ぎて、「大人の休日」倶楽部に入会していない人は、人生、よほど損をしていると思う。今回も4万円以上乗っていると思うが、キップ代は1万5000円だ。なにより、新幹線で遠出することが、めちゃくちゃ気軽になり、しかも、普通料金なら、せっかく高い運賃払って出かけたのだから、何がしかの観光成果を挙げたい、というのがほとんどない。西荻へいつも出かける格好と、荷物で、ふらりと遠方へ行ける。この軽さはただごとではない。
桐生も水沢も、あらかじめ、古本屋さんに電話連絡し、その日開いてるかどうか、チェックしなかった。人によっては、無用な空振りと思われるかもしれないが、あらかじめ開いてないことがわかって、行かなければ、おそらく一生、降り立つことがない町になってしまう。町を歩きたい、というのを主眼にした旅であった。だから、へこたれはしない。なにもかも便利で、事前にチェックして、無駄足を踏まないというのは、じつは損をしていると思う我であった。マネせよとは言わない。それぞれの流儀である。古ツアさんもそうしている。この旅は「古通」に書く。「古通」を、もっと読んでほしい。