高橋「白い扉」秀幸さんが、八王子の画廊、図書館、そして「むしくい堂」に、素描展の告知ハガキ設置に行ってくれたようだ。なんといっても地元が頼り。必要あって、澁澤龍彦『快楽主義の哲学』カッパブックスを読む。1965年刊。澁澤はサド裁判で名を知られる存在に。この年、38歳。裏表紙の三島由紀夫が寄せた文章によれば、澁澤は「酒量は無尽蔵、酔えば、支那服の裾をからげて踊り、お座敷小唄からイッツア・ロングウェイまで、昭和維新の歌から革命歌まで」各国語で歌ったという。「この人がいなかったら、日本はどんなに淋しい国になるだろう」と書いている。宇野亜喜良のイラストがすばらしい。
急にまた、駿河台下から荒川土手行きのバスに乗りたくなった。始発は東京駅。
ファミリーヒストリー」再放送、樹木稀林の回。なんと樹木は神保町生まれ。母親が女傑で、カフェ「東宝」の店主だった。七歳年下の夫(3番目の男)は、髪結いの亭主で薩摩琵琶に夢中、しかしやがてプロになる。カフェ「東宝」は、「ここにあった」という人の説明の時、「弁慶」の看板が映る。すずらん通りの一本裏手、ではないか。時間差はあるが、三宅裕司も神保町で生まれ育ち。