昨日、わだかまって、午前中を放棄し(まったく情けない)、午後夕、なんとかサンデーのレギュラー原稿を送る。1000号記念号「山と渓谷」と、幻戯書房小沼丹の少年少女小説二冊をメインに。力が入り、400字では触れ切れぬこと多いが、まあ仕方がない。トマス・H・クック『キャサリン・カー』も読了したし、時間制のバイキングをぱくつくみたいに、本に読みふけって飽きることがない。これは暑さのおかげ。ふらふら出ていく気がしない。今日も家にいることにしよう。
小川国夫『海から光』はもう何度目だろう、一冊通読することはなく、思い返すように、20ページとか30ページとか読む。それで三回は通読しているか。酷評する江藤淳への反発もあるが、いや小川国夫はいいですよ、と言いたい。眼をみはった文章をいくつか書き写してみる。すると、気分がよくなるのだ。村上春樹訳マッカラーズ『結婚式のメンバー』新潮文庫は、もし品切になったら古書価がつくだろう。著者の自伝的な小説で、12歳の夏の日の回想から始まる。自意識過剰でヘンテコになった少女フランキーの、面倒くさい日々を繊細に描き、なんだか金井美恵子みたいだ。読み通す自信は、いま半々。
不意に歌の詩が思い浮かび、30行ほど書きとめる。簡単なメロディーも一緒についてきた。昔(20代)なら、すぐにラジカセにギターで歌いながら録音したものだった。
レッド・ガーランド・トリオを聞く。