永島慎二「陽だまり」の上井草へ行くつもりで、小川から西武新宿線に乗るも、地上は焼けた鉄板のような熱さで、うろうろ探訪など無理だとあきらめ、田無で下車。バスで武蔵境(中央線)へ。しかし、これは最短距離をほぼ真直ぐ走る路線で、バスに乗る楽しさはない。武蔵境駅前は人多し。疲れて帰還。真夏に町さんぽは無理だと、つくづく思う。自重したい。
江藤淳文芸時評、昭和五十年五月に富岡多恵子「動物の葬礼」を「快作」としてくわしく取り上げているが、オヤ?と思ったこと一つ。母親の家に、娘がキリンという名の男の死体を運びこみ、弔いをしてやる話。キリンの親分を脅して、葬式用の酒やビールを出させたというコミカルな話だが、江藤は、これが古典落語「らくだ」の明らかなパロディであることには言及していない。江藤は落語を聞かなかったのではないか。もったいない話である。
今日は家にじっとしていようと思う。中村安希『ラダックの星』を早急に読まなければならない。
蝉の声聞く。8月中旬くらいの気分なり。一日に3回ぐらい、Tシャツを着替える。すぐ汗まみれになるのだ。ベッドに寝ている時間も長い。省エネ投法で生きぬくつもり。カーブを多投せよ。