9日午後、八王子の自宅一室をギャラリーにした「白い扉」へ。オーナーの高橋秀幸さんは、「スクーターズ」というロックバンドのボーカルでもあるミュージシャン。本業は広告雑誌関係のデザインということである。国立の「キャットフィッシュ」という画廊喫茶で知合い、そこで、二人で「吉田拓郎の夜」というライブをやったこともある仲で、いつも顔を合わす、というわけではないが、この4、5年、あちこちでつき合いができた。その高橋さんが、「白い扉」で、ぼくの個展を開いてくれるというのである。思いがけない申し出に興奮する。このところ、美術館巡りをしているのもそのためで、絵を描く眼を養いたいと張り切っているのである。高橋邸は大邸宅であった。家庭菜園のある広い芝生の庭に、わが家の軽く二倍はある二階家が建っている。玄関脇の六畳くらいか、白い瀟酒な部屋がギャラリーである。ここを使って下さい、とのこと。両国「緑壱」で挿絵展をやったときは、広いスペースだったので、ごてごて、いろんなものを持ち込んで飾り立てたが、今回は絞った展示になる予定。買いやすい価格帯のものも用意し、まあ、張り切っております。詳細は追って告知しますが、「白い扉」は、高尾駅から12〜3分という感じか。ビールとつまみをごちそうになりながら、共通点の拓郎談義をする。極力買い控えている古本を、高尾駅近くの名店街に入っている「文雅堂」で、児童文学者のジャワ旅行記を550円で買う。ちゃんとお客がついていて、品揃えもよく、「文雅堂」はいい店。個展に来て下さる方あれば、ぜひお立ち寄り下さい。買える店。