猫に起こされた(我は朝のエサ係なり)早朝。三日続いた「大人の休日」日帰り強行旅が、昨日の穂高、松本行きで終わる。中央線でのフィニッシュは、やっぱり楽だなあ。大宮や東京駅だと、そこからまた乗り継いで帰らなくてはならない。これが旅の終わりにけっこうつらい。今日は仕事があるので、一回分パスする。1万5000円でもうじゅうぶん楽しませてもらった。ちゃんと計算したわけではないが、5万円分ぐらい、乗車したのではないか。
初めて降りた大糸線穂高は閑散としていた。電動アシストのレンタサイクルを駅前で借りて、2時間ほど山麓を駆け巡る。自転車屋で推薦されたソフトクリームを食し、人気の蕎麦屋(近隣から車で客が来る、観光客ではない)で天ざる大盛りを頼んだが、すごい量で、これは並みでよかったのである。山岳美術館は畦地梅太郎展、で客はぼく一人。カフェスペースで珈琲を飲みながら、受付の女性と話す。これはいい時間であった。
帰り、松本へ寄って、「まるも」で再び珈琲。ホテル花月前の古本カフェ「想雲堂」へ寄る。松本で、松本城の東に「電線の鳥」「恋する虜」と、二つの古本屋、古本カフェが出来たとの情報を得る。しかし不思議なネーミングだ。松本城の北西、こまくさ通りには、セレクト新刊・古本の「本・中川」と、こちらはストレート。この日は開いてない店もあるようで、パス。いずれまた来て、調査するべし。
次回、「大人の休日」を使う時は、どこかで一泊したい。この三日、移動の時間は、車窓を見るか、ユーチューブで武満徹ほか、クラシックを聞いていた。武満「波の盆」に涙する。ずっと網膜は緑を映し続け、少しは視力がよくなったか。チコちゃんに「ボーッと生きてんじゃねえよ!」と叱られたい三日間であった。一度も大きなミス(電車の乗り逃がし、勘違い、物の置き忘れ等)がなかったのは、私としては上出来であった。あれこれ欲張らなかったのが良かったかも知れない。明るいうちに帰宅、というのも心理的に楽であった。一日目は水郡線完乗+常陸大子散策、二日目は新発田+新潟、三日目は穂高+松本と、テーマを絞ったのがよかったかもしれぬ。まず古本屋ありき、ではなかったのも、私としては珍しい。
7月末からは、古ツアさんとコンビの、青春18きっぷ古本旅をしようという計画もあり。松本はいいかもしれない。古ツアさんからは、「まずは益子」と言われている。都内JR酷使でのサバイバルツアー、という手もあるか。しかし、ほどほどにしないと、寿命が縮みます。