水曜はサンデー連載の締め切り日。午前中に仕上げて送付。阿部了・阿部直美『手仕事のはなし』と、NHK出版の『日本鉄道事始め』をメインに据える。雨は降ったり止んだり。午後、自転車で行ける距離の知り合いの家に、音羽館が買取りに行くというので、押しかけ丁稚として馳せ参じる。閑静な住宅地の一軒家。もう一軒建つぐらいの庭もある家。すでに処分する本は箱に入り、あるいはくくられていたが、てきぱきと音羽館組が運び出す。ぼくも少し手伝うが、すぐ腰が痛くなった。ガレージに段ボール箱をこわしたのを敷いて、そこに固めて積みあげていく。直接、車に積む場合もあるが、たしかにこうしてみると、どれぐらいの量かがひと目でわかる。音羽号は軽のバンだが、30箱分くらいは楽々積める。終わって家主さんと談笑。いい経験になった。
夕方外出。『フォークソングの東京』(講談社)を出された著者の金澤信幸さんとは、ぼくがあちこちでしたトークショーなどで知り合い、この本は絶対に推したいので、誘って久米川のフォーク酒場「すなふきん」にお連れする。フォーク番長よう子さんに紹介。「フォークソングの東京の」と言うと、「ああ、これでしょ」とよう子さんは、ちゃんと持っていた。さすが、である。その場で、「すなふきん」でのトークショーを決める。7月13日(金)の夜。13日の金曜日、ってのが覚えやすくてかえっていいや。詳細は「すなふきん」HPまで。2歳歳上の金澤さんと、荒波乗りのライター稼業について、あれこれ話す。電通、ぴあ、ビックリハウスと、金澤さんの編集・ライターは、そのまま黄金の80年代を想起させ、多彩である。「『フォークソング』が売れたら、次は拓郎を」と所望し、金澤さんのリクエストに応え、ギターで拓郎の曲を次々と歌う。いい夜であった。