午前中、漫画家の鈴木翁二さんから原稿依頼を受けた「オートバイ少女」についての原稿(「北方ジャーナル」)を送る。切羽詰まって、困ってらしたようなので、締め切り日より一日早く送る。あらためて、同作を読んだが、やっぱり傑作。細かいところを読むと、少女は愛知県蒲郡市をオートバイで疾走していると分る。目指す半島は知多半島なり。うまく書けたかどうか。若い日に「神」だった翁二さんからの依頼とあって、緊張してしまった。
「海鳴り 30」(編集工房ノア)が届き、楽しみに読む。涸沢さんの三輪正道追悼文が身に沁みる。先日、工作舎の石原くんと三輪について話していたばかり。もう一つ、庄野至さんが昨年、逝去していたと初めて知る。そうだったか。2011年3月、著者インタビューを申込み、大阪へ移動するその日が3月11日で、身動きできなくなった。し切り直して、同月、大阪・帝塚山のご自宅へうかがい、話を聞いたあと、帝塚山を一緒に歩く。「ここが『プールサイド小景』のモデルとなったプールですよ」と、兄の庄野潤三の文学散歩の趣きある散策となり、楽しかった。行きはチンチン電車で、帰りは南海線帝塚山」駅となり、駅まで送って下さった。私は兄の潤三が「昼」の文学だとしたら、弟の至さんを「夜」の文学と名付けて紹介した。お目にかかれてよかった。ご冥福をお祈りする。
樋口有介『平凡な革命家の食卓』を読了。変わったタイトルだが、国分寺が舞台で、美人刑事の活躍を描く。地元民として、うれしい。連休どこふく風、という日々である。それでいいのだ。