そうか、もう3月か。誕生月である。毎年、そんなことを書いている気がするが、3月が節目になる事多く、引越しその他、この時期になると、心が騒ぐのだ。洲之内徹『帰りたい風景』を、もう何度目になるか、読み返していて、銀座「みゆき画廊」のベイリーさんが出てきて、あれ? そうだったか、と思う。前は普通に読み過ごしていた個所で、この時は「ベイリー」を外国人だと思っていたかもしれない。「貧乏眼鏡」には、妻子が上京してきて、住む場所に困り、変な男にひっかかって、詐欺まがいの事態になり、しかし結果、家賃が只の家に住むという顛末が書かれている。落語みたいだ。貧しいと、金持ちには想像もつかない、いろんな局面に遭遇する。
「古書通信」次回分を書く。新所沢「午後の時間割」と明大前「七月堂」。前者はご店主の話を聞いたのでたっぷり、後者は紹介するに留まった。春なんだから、千葉方面へも行きたいのだ。「青春18」でゴトゴト普通に揺られ、海の匂いをかぎに行きたい。
御徒町駅からすぐ(上野五丁目)に朝からやっているジャズ喫茶「INCUS」が出来たと知る。このあたり、あまり知らないエリアなり。散歩に行きたい。神田ポンプ場もみたい。愛用の散歩地図には、台東三丁目に「白根屋」というラーメン屋を自分で書き込んでいる。何で知ったか。散歩番組か。
先日も、ある人とお酒を飲みながら調子良く喋っていて「おかざきさん、楽しそうですねえ」と言われた。そうなのか、ぼくは楽しそうなのか。沈んでいる時も多いが。
3月24日午後2時から「新潮講座」で、ぼくが引率ガイドして、大森(馬込)の文学散歩をします。一度、下見へ行かなくちゃいけない。休憩を取りながら2時間ほど歩き、大森駅前で打上げをします。興味のある方は「新潮講座」にアクセス下さい。前に少し書いた、10数年前に古本講座を開いたのは、どこだったかという話だが、地図を見ていて、「馬込文化センター」であったと突止める。第二京浜が目の前で、たしかにここだ。古本好きで熱心だった担当者の男性、まだいらっしゃるだろうか。下見の際、訪ねてみたい。