京都「善行堂」の近くに、お洒落なカフェレストランができたと知る。「カフェ・ゴーリーhttp://gorey.jp/cafe/。ホームページで店頭を描いたイラストを見ると、すぐ隣り(東側)が「竹岡書店」だとわかる。じゃあ、善行堂からもすぐ、だ。二階がイベント・ギャラリースペースになっている。あの界隈がにぎやかになるといい。マラマッド短編集に「弔う人々」という、家族を捨てた老いぼれのみじめな年金生活者が描かれている。大家を怒らせ、部屋を出て行く行かないで騒動となり、強制執行の手続きで追い出されるが……。ここで「弔」われているのは、実は誰かというショッキングな結末が待つのだが、この老いぼれの年齢が65歳。ぼくはもうすぐ61になる。
昨日、ビブリオで深水郁さんのキーボードによるお座敷弾き語り「おひるねピアノ」を聴きに行く。驚いたのは、おそらく郁さんの旦那さんと娘を始め、3組の幼い子を連れた親子づれが参加していたことだ。畳の上だから、うろちょろしてもだいじょうぶ。それをむしろ「是」とする雰囲気のある温もりのあるライブであった。透明感のあるハイトーンで、古い童謡、歌謡曲も歌われた。おかし+飲みものつき、というのも珍しい。4月13日から「ビブリオ」で開催されるテラコッタ展の南椌椌さんが来ていて十松くんから紹介され、少し話をさせてもらった。「岡崎です」と挨拶すると、「あの、古書の?」と返され驚く。田村治芳さんの友人だったという。そうなると初対面でもぐっと距離が縮まる。4月15日18時から、展覧会開催中に、高田渡のドキュメント映画「まるでいつもの夜みたいに」の上映会と、われらが中川五郎さんを招いて、椌椌さんと高田渡を語るトークショーの同館で開かれる。これは行かないと。ところで「椌椌」さんは「クークー」と読み、僕らの仲間にも「クークーさん」(映画評論)がいて、最初、十松くんから「クークーさんが」と聞いたとき「あれ、ロシアから帰ってきたのか」と錯覚した。南椌椌さんは吉祥寺の豆カレーの名店「まめ蔵」のオーナーでもある。お洒落な人でした。