12月25日、家族で回転寿司へ。たくさん客がいて、待つ。夜、AEON MALL内のシネコンで、「スターウォーズ 最後のジェダイ」を3Dで見る。初3Dであった。しかし、最後の回だったからか、客席はわれわれ家族3人を含めても10人いない。だいじょうぶか。あと、なんだなあ、8時20分開始とあったが、その前から8時40分ぐらいまで、えんえん予告やCMが刺激的な大音響で流れ、もう本編始まる頃にはクタクタだ。これだけ広告を見せられるなら無料にしろ、と言いたくなる。8時20分開始なら、35分後ぐらいに入館して充分。
芥川龍之介「年末の一日」という晩年の短編(というより随筆に近い)がある。漱石ファンの友人が訪ねてきて、年末の締め切りが溜っているのに、一緒に田端から雑司ヶ谷漱石の墓へ行く話。漱石の墓がなかなか見つからず、友人が冷笑する。帰り、途中「富士前」で「私」は一人市電から降り、東洋文庫の友人を訪ねる。不忍通り六義園南の、現在「上富士前」交差点あたりが、市電「富士前」停留所か。それから、八幡坂を上るが、途中、荷車を引っ張るのに難渋している男を見つけ、後ろから押してやる。そこには「東京胞衣会社」と書かれてある。「私」は「穢い気もした」と書くのだが、これおわかりだろうか。「胞衣(えな)」は産後に妊婦から排出される胎盤であり、これを専門に処理する業者があったのだ。たしかに、生ゴミみたいに捨てるわけにはいかない。胞衣および出産の際に出る産排物は、東京市(都)が認定した指定業者が扱う。じつは、現在も荒川八丁目に「大正胞衣社」という専門業者がある。「大正」とつくごとく、大正年間の創業。……って、なんでそんなに詳しいのか、と思われるかも知れないが、ちょちょいと検索したら分かったのだ。