昨日はちゃんと横浜カナブン「山本周五郎展」へ行ってきた。武蔵小杉経由東横線からみなとみらい線乗り入れで元町・中華街駅へ。地獄の底かと思われる深い地下からエレベーターでビル5階分ぐらい(途中イヤになる)上がると、港の見える丘公園入口であった。そうか、ここへ出てくるか。前きたときは、石川町から歩き、ガイジン墓地脇の階段を上がったのだった。まだ強い陽射しをうろこ雲が隠して隙間から青い空が覗く。海から吹く風が心地よい。あたりは一面に花が咲いていて、遠くに白い船、頭のなかにオフコース「秋の気配」が鳴って、天国とはこういうところなのかと思う。「山本周五郎展」をメモしながら見て、図録を買う。電車のなかでもずっと山本周五郎および、新潮の文学アルバムを見ていたから山周漬けのいちにちだ。ついでに「大佛次郎記念館」の「猫」展も見る。猫の置物のコレクションが楽しい。猫づくしの展示。
公園を離れ、周回する観光バス「赤い靴号」をつかまえ、桜木町を目指す。桜木町の駅そばで遅い昼食。せっかくだから、ジャズ喫茶「ダウンビート」へとも思ったが、ちょっと疲れて、しおれて帰還。元気がなくなったものだ。以前なら、ここまで来て、関内の「ブ」を含む古本屋通りを流さないで帰ることはありえなかった。しかし、ヨコハマは美しい町で、いい気分だった。たまに来るから、いつまでも印象が新鮮だ。