途中まで読んで行方不明だった三浦朱門武蔵野インディアン河出書房新社が出てきて、続きを読んだ。武蔵境あたりが登場する(中央線文献)著者の自伝的青春小説。学徒動員から戦後復員してきた主人公が、婦人雑誌の翻訳をするが、アメリカのことを調べに日比谷のCIE図書館へ通う。占領下、GHQにより主要都市に作られた図書館で、日本人のアメリカ文学アメリカ文化研究者たちが重宝して使った。無料で、しかも開架式であった(当時、日本の図書館は多くが閉架)。日本の図書館の夜明けは、このCIEから始まったとも言えるのだ。ぼくは古本講座の時、このCIEから廃棄された絵本(古書展で購入)を使って、この図書館のことを少しだけ興奮しながら喋る。これでまた、一つ使用例が増えた。