いろんな人が読んでくれているので、本当は、書くと自分の首をしめることになるが、いま、どうしてもぼくに必要なことなので許して下さいと、「大人の休日」パスを使って、本日、出雲崎へ行ってきた。昨日から4日間、パスを買っていたが、昨日はちょっと家にいなくてはならぬ用事があり、一回分、ムダにする。それでもじゅうぶん使いでのあるパスだ。雨が心配で傘を持っていったが、青田を眺めながら燕三条から弥彦線で吉田、越後線出雲崎に着いたのが午後1時で、日が射してきた。次に出雲崎駅へ戻ってきたのが午後4時。ただし、正味の行動時間は2時間。2時間あれば、欲張りさえしなければ、ほとんど観光は済む。良寛を慕う旅であり、良寛記念館(ぼく一人)、良寛堂、妻入りの町並み、漁港などを見て回る。ずっと唐木順三良寛ちくま文庫をちびちび読んでいた。散策終り、45分後のバス(「路線バスの旅」の苦労がわかる)を屋根付き待合室で待っていると雨が降り始め、本降りに。下校時間の小学生が前を通り、一人、3年ぐらいか、女の子が待合室をじっとのぞきこみ、「こんにちは」と言ってぺこり、挨拶をする。ぼくも「こんにちは」と返す。このへんの小学校では、見知らぬ(怪しい大人)を見ると挨拶しよう、と教育されているらしい。ぼくは、どこへ行っても小学生に挨拶される。近所でもそうだし、塩山へ行ったときもそうだった。たしかに、平日にしては、ラフなかっこうで、昼日中、ひげをはやして暇そうにしている、めちゃくちゃ怪しい人物なり。バスは往きがおばあさんとぼくの二人、帰り、駅まではとうとうぼく一人であった。越後線の車内、9割は学生。大人はみな、車で移動しているのだとわかる。
漁港で、日本海とかもめを眺めながら、煙草に一本火をつける。潮の香が鼻をつき、旅情を感じるひとときだ。海が見られてよかった。今日だけで1万9000円分(自由席として)ぐらい乗車しているから、もう「大人の休日」(4日連続で新幹線と東日本圏内乗り放題で1万5000円)の元は取った。ひさしぶりに東京駅で、時刻表を買い、車中、あれこれプランをたてる。梅雨の時期の水郡線にも乗ってみたい。ただし、4時間かかる。ひたちで東京駅から日立。水郡線で郡山まで4時間。うーむ。