用があって、また「素晴らしき哉、人生!」を観てしまった。おいおい泣く。観ている時は、これが生涯のベスト1だと力こぶを入れるが、ほかの名作を観たら、また心が揺らぐ。それでよし、としよう。
とにかく、メモしたり、パソコンに打ち込んだり、ゲラを読んだり、珍しくよく働いております。こないだの銀盛会館で、北原尚彦さんが、「ああ、古本の話をしてたら、古本が買いたくなる!」と、打ち上げの席を含め2回ぐらい叫んでた。それでみんなで10時ぐらいに音羽館へ行ったのだった。いま気づいたが、ちょっと肌寒かったので、上にはおるため持っていた白のジャージ上を忘れてきた。「養老の滝」だろうか。「養老の滝」でトイレに入ったら、「小」がなく、「大」でしようとフタを持ち上げたら、フタがすぐ降りてくる。仕方なく、尻ポケットから財布を出し、突き出した台において、小用をしてたら、その際中にもフタがガンガン降りてきて背を打つ。なんだよう、まったくと思って済ませたが、そのまま財布を忘れたらしく、あとで入った「すけきよ」君が救出してくれた。その間、ほかに男子トイレを何人かが利用しただろうけど、財布は無事だった。日本はいい国である。忘れ物が多くて困るのは年齢のせいもあるが、なにかトークイベントをする時は、そんなふうに見えないかも知れないが、頭のなかに轟々と、進行や喋ることが渦巻いているので、終わるとホッとして気が抜けるのだ。それで忘れ物が多くなる。
打ち上げで、ずっと古本屋の話をしていたが、そういえば「本の雑誌」で、万歩書店について、ぼく、北原さん、とみさわさんと鼎談をやって、面白かったなあと言うと、Sさんが「あれは、甘いよ。もっと事前に互いに情報をすりあわせて、(本番を)しなくちゃあ」と批判されてカチンとくる。そうかなあ、これまで対談や鼎談を何度もやったが、事前に参加者同士で打ち合わせて、情報をすりあわせるなんてこと、一度もやったことないし、情報が詰めば、その分マニアックになり、一般読者は離れてしまう。「万歩」なんて言っても、聞いたことも、行ったこともない人が多いから、ぼくは、あれはあれでよかったと思っているし自信もある。Sさんには悪いが。
そうそう、こないだここで「王滝村」なんて地名を出したら、そこで地震が起きた。被災者の方々にはお見舞い申し上げます。