朝5時に目覚めてしまい、眠い。昨日、「盛林堂」で『合算地図』と『風来坊ふたたび』にサインを入れ、九段下へ。「サンデー」で本えらび。担当のSさんと一緒に編集部を出て、某所へ。柴田翔さんの著者インタビュー。『地蔵千年、花百年』という長編を80過ぎて上梓された。当然ながら『されどわれらが日々』の話もうかがう。最初、ちょっと緊張したが、そのうち柴田さんの懐にもぐり込めたような気になった瞬間があった。
夕風吹くなか、仕事を終えた開放感もあり、Sさんと表参道に移動。ここにSさん行きつけの、表参道周辺の店とは思えない、激安の居酒屋があるという。しかし、最初ちょっと迷った、というのは、どうも近くに移転したらしい。住宅地の裏路地を歩き、こんなところに本当に店があるのかという場所に、「中西」が現れた。一階と二階、どちらも社員食堂みたいに広く、長いテーブルがいくつも並んでいて、頭上に荷物を載せる板が渡してある。生ビール中210円、ハイボール130円と、たしかに安い。食べ物の値段は並か。安いというので、ついつい飲み過ぎる危険はあるが。あっというまに広い店内が満席になる。こんな広いフロアで飲むのは初めてではないか。
車中、赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)を、資料として拾い読む。赤坂さん、中央線で生まれ育った人だ。高円寺出身。吉祥女子高等学校慶應義塾大学法学部政治学科卒。才媛である。高圧鉄塔で作業員が感電死する場面を、幼い頃目撃している。