昨日は長い一日。まずは午まえに五反田「散歩展」2日目。ゆるゆると本あさり。誰もいない海の潮干狩りの気分だ。いくつか!と思えるものが。いちばんの買い物は1972年「ヤングフォーク」2冊。このところ、高騰中のフォークもの。それが値下げしての200円。抱きかかえるように拾う。ぼくにとって、いま、古本のごちそうだ。一階均一レジで、もと「ぽらん」の店員で独立して「一角堂」となった前原くんが、古本屋仲間と開業の相談をしている。いい場所は高く、かといって買取を考えると、やっぱり店(店売り)を持ちたいと言っている。(がんばれ!)と心の中で応援。二階本会場では、聖智さんと久しぶりに会話。聖智さん、もと音楽業界にいて、新譜のサンプルが送られてくるのだが、シングル盤は膨大な量になるので、レコード会社ごとにLPに12曲だかをおとし込んだサンプル盤が存在し、それが送られてきたという。そんなの見たことない。「前は持ってたんですけどね、全部処分してしまいました」。まあ、仕方ないよなあ、と思う。2階レジでは、声のひときわ大きいシルバー・ゼラチンさん中心に、若手が四方山話。高校のクラブの部室状態になっていた。
高田馬場経由東西線で、このあと「新潮講座」へ。はじめての「読書会」で『伊豆の踊子』を参加者4名(なかに、つくばからこのために来て下さった女性あり。ありがたい。現役文学部女子大生も一人)+、担当もMさんで、「下世話な視点で読む『伊豆の踊子』」として読書会を敢行。テーマを設定し、そのつど、どう読むかを出席者に聞いたが、みなさん優秀で、自分の意見を持ち、しかもそれをちゃんと言葉に換える技術もある。随所で、ほほうと思わされた。第一回目が初めてながらうまくいったとしたら、参加者のみなさんのおかげである。しかし、「新潮講座」としては、もう少し人が集まらないとペイしないので、ぼくとしては、これが最後と思っていたが、担当のMさんが「少なくてもいいです。これは面白いからやりましょう」と励まして背を押してくれる。じつは、準備が大変なのだが、そう言われると、これも使命か、などと思う。
このあと西荻。「盛林堂』小野くんに、『中央線古本屋合算地図』のゲラを手渡し(これでぼくの手は離れた)、追加注文してくれた『風来坊ふたたび』10冊にイラストとサインを入れる。昆虫シリーズはちょっと飽きたので、新しく「ネコ」シリーズのイラストを入れる。続いて「音羽館」。広瀬くんと「物豆奇」へ。情報交換と、来る5月6日に西荻「ビリヤード山崎」で開かれる、ぼくの還暦記念イベントの打ち合わせ。京都から山本善行が来てくれる。そのほか、登壇してくれるメンバーを決める。そのほか、プレゼントなど、いろいろアイデアを出す。広瀬くんが、「おかざきさんのフェバリットの曲を焼いたコンピCDを作って配布しましょう」と言ってくれる。これは選曲が楽しみだ。京都と同じく、世田谷ピンポンズくんも歌ってくれるそうで、つまり、5月3日京都「徳正寺」で開かれる、「すむーす」メンバーによるイベントの東京版ということになる。京都版では、来てくださったお客さんに配る栞を作るが、東京でも作ろうという話になり、1ぼくの感謝のことば 2知人友人のコメント集 3『風来坊ふたたび』の補遺として、未収録作品を一編 という構成のものを作ることに。
京都「徳正寺」版はすでに予約受付中。http://sumus2013.exblog.jp/27682573/京都往復の新幹線チケットも購入(5月3日は満席で、2日に京都入りすることにした)。いそがしくなってきました。
西荻ブックマーク「岡崎武志還暦記念トーク&イベント」の告知がありました。1500円となっているかもしれませんが、ゲストが多く、プレゼントもあるので、2000円となりました。悪しからず。すでに告知ハガキを描きました。
http://nishiogi-bookmark.org/