okatake2017-04-11

昨日は、青春18きっぷ期限最後の日。5回目を使って、まず新宿。西口エルタワー28階ニコンサロンでこの日がラストの「菅野ぱんだ写真展」を見る。写真もよかったし、28階からの東京の眺めもよかった(スカイツリーが遠くでエンピツみたいに立っている)。次に山手線で日暮里。途中下車し、住宅街にある製麺所併設の立ち食いソバ「仲屋」でかきあげ蕎麦と稲荷。これがうまかった。そのために来るのはちょっと、と思っていたので、青春18途中下車はいい機会。このあと常磐線で土浦。「土浦古書倶楽部」が開催する古本まつりを覗きに来たのだ。殺風景だった駅前が再開発中で、駅ビルの増設、ぐるりと回遊する歩道橋など、風景が一変している。しかし、人は少ない。古本まつりは閑散としていたが、ゆっくり一時間半ほど回遊、三冊を買う。帰りは新松戸経由武蔵野線で。これで春の「青春18」を使い切った。フルに酷使したわけではないが、どこかへ出かけるきっかけを作ってくれるきっぷ、という把握だ。
大平一枝さんの新刊『あの人の宝物』(誠文社新光社)は、「人生の起点となった大切な宝物。16の物語」という副題がついている。田村セツコ「NYから取り寄せたバレリーナのポスター」など、「もの」から人生を16人が語る。いま「著名人が」と書きかけて止めたのは、ぼくも入っているからだ。大平さんと編集者、カメラマンが自宅へ取材に来られたのは、もう一年近く前か。書斎兼書庫は乱暴狼藉の荒野みたいだったが、かまわず撮影してもらった。写真を見ると、やっぱりひどい。ぼくが「宝物」に挙げたのは、上書きしてバージョンアップさせた『全国古本屋地図』。ほか、吉沢久子、ひがしちか、春風亭一之輔松田行正蛭子能収などが登場している。大平さんは同社より、『紙さまの話』、『信州おばあちゃんのおいしいお茶うけ』を出している。こうした人物ルポの第一人者であります。