盛林堂の新刊、平井功詩集「驕子綺唱」を拝受。これは、包まれたビニール袋から出すのがためらわれるような、真っ白な、コットンのタトウでくるまれた逸品。ひもでくるくる巻いたのをくるくるはずさないと開かない。開く動作に、すでに読書への期待が準備されている。そんな出版物だ。神棚があれば、神棚に備えたい感じ。
昨日は、八王子「佐藤書店」さんの取材へ行くつもりでいたが、事前に電話すると、急用ができた由、延期となる。とんかつ「ほし野」で久々と思ったのに出直しだ。国立へ出て、ビブリオで銭湯絵師・丸山清人ペンキ絵展を見ながら、十松くんと四方山話。ペンキ絵教室で生徒さん40名ほどが書いた富士山も展示。おやおや、旅猫がいるじゃないか。湖にスワンの船が浮かんでいる。
十松くん情報で、早稲田の古本屋さんが中心となる「新宿展」という即売会の同人グループが解散になったこと(会員が増えず維持困難になった由)、北沢書店下に入った絵本と児童書の店が閉店することを知る。そうなのか。
十松くんは元大手取次で働いていたため、このような「出版」本まわりの情報の取得が早い、敏感である。教えられること多い。しかし、畳の部屋で喋っていると、高校の放課後を思い出す。
国立「ブ」へ寄り、あるかなあと網を張った『文藝別冊 佐野洋子』を発見。1200円定価が760円と、値引率が低いが、必要だから買う。版元品切れのはず。図書館で借りていたのをこれで返せる。紀ノ国屋へ寄るが、いつも買うホワイトブレッド一斤が売り切れ。100均で新商品、洒落たデザインのスクラップブックを2種、2冊ずつ買う。大学通の桜並木の蕾がほころび始めるのはいつか。
考えること多く、手が動かない。手を動かせ、手を動かせ。夕食後、善行堂へ電話。いろいろ打ち合わせと近況。還暦祭、計画してくれている由。忙しい一年になりそう。