『気がついたらいつも本ばかり読んでいた』(原書房)が、神保町「東京堂書店」の売り上げ6位に食い込んでます。イラストつきサイン本を作ったのがよかったか。いずれにせよ、東京堂さまさまです。盛林堂、善行堂からも追加注文がありました。いい出だしです。
http://www.tokyodo-web.co.jp/blog/?cat=9
本日は、サン毎、梯久美子インタビュー原稿を送り、午後外出。「上々堂」へ補充と精算(岡崎棚の売り上げはこのところずっと低迷、潮時か)。「水中書店」の外と中で数冊買う。「漫画読本」が、5、6冊ならスルーしたが、たった一冊あって、抜き出して開いたら、巻頭に植草甚一モノクログラビア(「雑学を食うフシギ人間」)昭和42年12月号。これは珍し、と買う。1967年といえば、植草甚一がジャズを聞き始め、若者に人気が出始めた頃。「もうじきオダブツになる年」とか書いているが、このときまだ59歳だった(ぼくの今の年)。そのあと再び「あと三年と六カ月で、きっとオダブツ」なんて書いているところを見ると、医者に何か言われたらしい。植草は糖尿病であった。しかし、このあとさらに長く生き、71まで生き延びる。
五木寛之論楽会『歌いながら夜を往け』小学館1981年刊。五木が各所で、深夜までゲストを招いて開いた公開トークショーを本にまとめたもの。三上寛山崎ハコ藤真利子などが登場するので、「ドーナツボーイズ」資料として使えるかと思って買って、電車で読んでいたら、けっこう面白い。どの回も、通路にまで客が座るほど盛況だった由。五木人気はすごいものだった。五木は持参したレコードをかけるのだが、ソビエトのシンガーソングライター、ブラート・オクジャワという歌手が紹介されているが、「ソビエトボブ・ディラン」と呼ばれた由。知らなかった。収穫多い、水中書店での買い物だった。いま、水中の均一には、現代詩関係の本がたくさん並んでいる。
書評のため、ヨムヨムの日々。ハワード・スーンズ『ダウン・ザ・ハイウェイ ボブ・ディランの生涯』は大著で、なかなかはかどらない。山田宏一ヒッチコック映画読本』平凡社、も大著なり。中上健次のジャズエッセイを集めた中公文庫『路上のジャズ』はいい企画。龍膽寺雄『シャボテン幻想』はちくま学芸文庫岩瀬成子『オール・マイ・ラヴィング』は小学館文庫。