昨日は秋らしいというより、夏みたいな一日だ。午前中に「サンデー」原稿を送付し、あわただしく準備して外へ。数日前より、自転車が調子悪く、パキパキ、ガタンと音が鳴る。チェーンなど点検するが、異常なし。だんだんひどくなる。駅近くまで行って、もうこれはダメだと引き返し、自転車「あさひ」へ。症状を店員に説明すると、後輪がガタついてベアリングがどうこう、と言って「車輪ごと換えたほうがいい」と言う。6000円以上かかる。まだ買って一年たってないというのに、酷使しすぎか。いま、その金がない。なんとか調整でごまかしてくれと言いおいて、昼飯。調整終えた愛車に乗るが、前よりはマシだが、やっぱりダメそうだ。
サンデー終え(車中の読書は潮田登久子みすず書房旧社屋』幻戯書房、あんまり素晴らしいのでうなる。この晶文社バージョンも見たかった)、「ささま」へと思ったが、中野乗換えで飛び乗ったのが特快だった。善行堂に電話して、水漏れ災害のお見舞いを言う。こんな時でも人を笑わせようとする山本は強い。「今夜、寝るとこないねん。(補償で)ホテルに泊まっていいと言われているから、京都ホテルなら泊まりたいなあ」。おなじみ善行節にアハハと笑う。災厄は人を滅入らせ、善行堂も滅入っていると思うが、秋の智恩寺古本まつりで元気を出してほしい。それに比べたら、ぼくの自転車は「小凶」だ。
20代、自分を慰め励ますために「風来坊」という連作詩を書き継ぎ、山本の助力で「スムース文庫」の一冊にまとまった。30年後のいま、ふたたび、その続きに着手している。すらすらと1編(第11となる)を書きあげた。なんとか50編ぐらい、書き溜めたい。善行堂文庫から出してもらおう。
小川国夫をずっと読んでいて、視力がよくなったような気分になる。