何かからの逃避と、「古通」次号を、京都行きにからめてと考えたが、しかしそれでは、締め切りに間に合わぬかもしれぬと思い、急きょ、近場で古本屋めぐりとあれこれ検索、調査し始めたら、止らなくなった。4時間近くを費やし、ぐったり。先日書いた、竹の塚の縁側カフェが、たぶん20年以上前に「自由時間」で取材した宏大な屋敷林を持つ民家かと推察した件を確かめるべく、向かうべえ、と考え、周辺の古本屋を検索。駅西口すぐに「永瀬」、東、縁側カフェへ向かう途中に「自然閣」がある。後者は、店はあっても、開いていない可能性が高いと、これは古ツアさんにリサーチ。ほか、あれこれ相談する。ひねるとすぐ答えが出るのがすごい。古本水道管だ。
竹の塚はしかし遠く、ぼくが住む町からだと、武蔵野線で南越谷、隣接する新越谷からスカイツリーライン(って、いま言うんですね)で、というコースになる。それじゃあ、噂の蒲生「プラハ書房」へ途中下車できる、などと考える。
町屋、古本屋で検索をかけると、「浅草骨とうてつがく」という不思議な店名が引っかかって来た。買取り中心のリサイクル店ならん。古本もあるようだ。思い切って電話してみると、ご主人が出たが、やっぱり店売りは通常していない由。なおもいろいろ聞くと、「いま、ちょっと子どもが夏休み中で相手をしているので、込み入った話なら、またにしていただけますか」と言われる。たしかに電話口の向こうににぎやかな子どもの声。これはこちらが悪かった。すいませんでした。いいお父さんをされているようで、なによりだ。町屋はいっぺん、ちゃんと歩きたい。山田洋次「学校」の舞台となった、町屋二丁目停留所、「荒川九中」もある。
東久留米に「回天堂書店」という聞いたこともない古本屋を発見するが、これも古ツアさんに聞いて解決。建て場で古本を売る「藤本チェーン」の系統であった。いまは店はないみたい。いろいろ勉強になるなあ。
そんなこんなで、古本熱が高まり、それを冷ますべく、自転車で小雨降るなか国分寺へ。そろそろオープンしているんじゃないかと「七七舎」二号店を見に行く。するとまだ工事中。なかから、ナカムラさんが出てくる。「どうもどうも」と挨拶。音羽館、水中、雲波、そして「タイトル」と、「本の店」の新機軸を打ち出したのが、このナカムラさん。本好きのハートを掴む店作りをされている。ちょっと立ち話させてもらったが、天井板をひきはがして高くして、面陳台も作られていて、すでにナカムラ色が出ている。工事終了まで、そんなにかからない、というので、あとは北村くん次第。「ポケモンGO」ならぬ「フルホンGO」でスタートが待たれる。