okatake2016-05-28

昨日は長いいちにち。三波美夕紀さん取材。三波春夫先生の長女で、このたび『昭和の歌藝人 三波春夫』(さくら舎)を上梓された。
取材無事終え、三波春夫ベスト盤CDをいただき(これはうれしい)、担当編集者のSさんと「サン毎」へ移動。本選びしたあと、昭和のテレビ企画担当のK記者と打ち合わせ。ぼくが企画案を出したのは「おれは男だ!」「ヤング720」「傷だらけの天使」「ひょっこりひょうたん島」「さよなら今日は」など。うまくどこか、通ればいいが。
九段下から神保町へ。「コミガレ」で6号で休刊した「小説マガジン」の2冊を、ほか苦労して1冊加え、買う。三省堂前で、某社某氏と打ち合わせ。これもうまく企画が通ればいいが。しかし、途中で疲労困憊し、何か聞かれたのだが、頭が思考停止して、うまく応えられなかった。ポンコツぶりを発揮する。
夜はおなじみ牧野伊三夫邸へ。『ここが私の東京』装幀で使ったラフ案一式をちょうだいする。装幀の細かい指定をしたものなど、ここまでやるのかと興味深い。これは「宝」だ。牧野邸の小宴、いつもオリジナルの手作り料理が出るのだが、どれもおいしい。「これは、店できまっせ」といつも思うが、この夜は炭火七輪に網を乗せ、ラム肉を焼く焼肉。部屋にもうおうと煙がたちこめる。にんにく摺り降ろしとしょうゆをベースに、特製タレを加えて、そこに焼けたラム肉をからませ、レタスに巻いて食う。ラム肉と言われて想像する臭みなどはまったくなく、柔らかく、これがめっぽううまく、いくらでも腹に入る。デザートはグレープフルーツの実をほぐし、黒糖を加え、ゼラチンで固めたゼリー。しつこくない甘さで、大きいのをぺろりと平らげる。しかし、これだけ手をかけた料理をフルコースで出すのは、奥さん、手間が大変だ。
牧野さんには、ぼくの自宅まで自転車で15分、なんて見栄はって言ったが、じつは25分はかかる。夜道を歌いながら自転車で帰還。夜風が気持ちいい。長い一日が終わった。