すごいスピードで狂躁的に畳み掛けていく、増村の「巨人と玩具」を、散漫的に観ていたら、川口浩野添ひとみが、書店で英和辞典を買うシーンがある。「英和辞典と和英辞典とどこが違うの」などという野添のセリフが楽しいが、この書店。どうも古本屋っぽい。しかも屋外で円形の建物(たとえば球場のような)の外の壁面に本棚があるのだ。店員も外に台を出して立っている。「○○書店」という看板がチラリと映る。これがどうも古本屋っぽいのですね。もちろん映画用に造られた可能性もあるが、本当にあったとしたらいいなあと思ったわけです。もっとしっかり観ておけばよかった。ネット検索すれど、これという情報はなかった。
「新日本風土記」を観たが、「熱海」を取り上げていた。熱海は取材を含め、何度か行っている。出入りしていた教育出版社の社員旅行にくっついて行って、初島のリゾートホテルに宿泊したこともある。初島も出てきた。島内でただ一校の初島小中学校の校歌は、阿久悠三木たかしコンビによる。熱海は一時寂れ切っていたが、画面で観るかぎり、観光客は多そう。しかし、商店街はシャッター通りになっていて、つぶれた店を改装してゲストハウスを造り運営している若者が紹介されていた。うち、働く従業員の若い女性は、もと遊郭だったアパートに住んでいる。赤線跡が匂う町並み。熱海のジャズ喫茶「ゆしま」も登場。店主の土屋行子さんは95歳だという。熱海へ行きたくなってきた。
いま地図を見たのですが、番組に出てきた温泉銭湯「山田湯」、歴史的旅館「起雲閣」、ジャズ喫茶「ゆしま」と、いずれも最寄りは「来宮」駅のエリアにあるようです。
そうか、3月20日は「みちくさ市」だったか。コクテイルに来てもらえる客を数人失ったような。これは失礼しました。
明日発表する、新曲「ここが私の東京」の歌詞14番までをどうにか書きあげ、安直なコード進行をとりあえずふり、メロディをつけてみる。この先、変わる可能性があるが、とりあえず出来た。「夏葉社のうた」に始まる新曲づくり。庄野家のための「夕べの雲」、ぴっぽさんのための「心に太陽を、心に詩を」と続々と生まれ、ようやく自分のための曲を作った。上京してから、想像もしなかった事態である。