昨日、上天気のなか、部屋に籠ってやるべきことを終え、午後外出。「光文社」へずしりと重たい初校ゲラを届ける。「心を耕す名言・名セリフ」(仮タイトル)は知恵の森文庫から4月に出る予定。いい天気だから、久しぶりに目白台地の山越えをする。鉄砲坂から目白台地へ。「青聲社」がちゃんと開いている。ジャズ(ゲイリー・バートンか、ビブラフォン)をかけながら、店主の豊藏さんは軽快に口笛を吹いている。やあやあ、と言葉を交わす。「ぼくもいっぺんぐらい、口笛吹きながら仕事をしてみたいわ」と言うと笑っていた。こんなに楽しそうに仕事をしている姿を見せるから、古本屋をやりたい人が増えるのだ。見ると古道具が整理され、本が増えていた。見どころ多し。ていねいにゆっくり見て、新書を一冊。徳井いつこ『インディアンの夢のあと』は平凡社新書250円。こんなの、出てたの、知らなかった。永青文庫、椿山荘のある路地、とてもいい感じ。落葉を掃いている職人さん。帰宅する女学生。胸突坂を自転車を押して登ってくる女性、これは大変だ。神田川へ降りて、早稲田へ。2キロ弱ぐらいのコース。「早稲田」ブで、『中央線の詩 下』を、これは絶対持って居るが、確認したいことがあって200円。「高円寺」の章で、田川律さんが「黒テント」での移動演奏会のことを語っている。「西荻窪」には、「スコブル社」「ハートランド」がまだあった。「スコブル」では西村さん、「ハートランド」では斉木さんがそれぞれ語っている。南口にある「西荻デパート」は戦前からあるそうだ。「吉祥寺」では、ライブハウス「のろ」のオーナー加藤さんに記者が取材する際中に、「高田渡死去」の報が入ってきた。
さあ仕事。今日いちにちを無事こなせば、息詰まる展開から抜け出せそうだ。
ライターの桐山秀樹さんが死去。享年61。糖質ダイエットうんぬんが噂されているが、どうだろう。ぼくはずいぶん前に一度取材、座談会に出ていただいたこともある。たくさんのもの書きが、60の坂を超えられず、また越えたあたりで亡くなっている。60歳が、フリー稼業の節目になるようだ。