「ギンレイ」最終日に次の二本を見る
彼は秘密の女ともだち 2014フランス フランソワ・オゾン監督
アリスのままで 2014アメリカ リチャード・グラツァー&ウォッシュ・ウェストモアランド監督
前者は親友同士の女性の片方が若くして亡くなり、残った幼児と夫を案じて、家を訪ねると、夫は亡き妻の服を着て女装していた、というところから展開していく。女装趣味の親友の夫を受け入れ、一緒にショッピングに行くなどしていくうちに、地味な女性が変貌していく、という不思議な設定の話なり。
後者はコロンビア大学言語学を教える女性教授の知性(記憶力)が、若年性アルツハイマーにより壊れていくさまを描く。自分が自分でなくなっていく恐怖を、ジュリアン・ムーアがこれでもか、と火花が飛ぶように演じる。夫役をアレック・ボールドウィンアレック・ボールドウィン、なぜか最近見る映画(テレビ放映を含む)によく出てくるなあ。そういえば、アレック・ボールドウィンといえば、ジェイムズ・リー・バークの創出した警部補デイブ・ロビショーもの(角川文庫から訳出)の映画化「ヘブンズ・プリズナー」でロビショーに扮していた。あれ、また見たいなあ。アマゾンでDVDが安く出ている。で、注文した。こういうことき、やっぱり便利なんですね。このシリーズも愛読しました。メキシコ湾流から吹き付ける湿った風、中南米のエキゾシズムが独特の味を出していました。ロビショーはインテリで、かつオールドジャズのSP盤蒐集家、酒はジム・ビームが好き。あとフライパンでトースを焼く。堀江敏幸さんも、たしかファンじゃなかったか。
これらは、いま盛林堂と古ツアコンビが整理して見やすくなった本棚から救出した文庫『ネオン・レイン』への書き込みにて確認。見ると2003年に読んでいる。この頃、「ジム・ビーム」は高かったと思う。飲めるようになったのは1000円を切ってから。それからはよく飲んでます。「プレミアム」が倍ぐらいするけど、やっぱり美味いです。
「ギンレイ」で見終わったその足で雨のなか、五反田「南部」即売会へ。総武線で新宿まで行かず、代々木下車すると、同じホームの向いの車線に山手線五反田方面行きがやってくる。『ダンドリくん』で「ツバメ返し」と呼ばれた方法だが、今日まで使うチャンスがなかった。
夜「ファミリー・ヒストリー」(久本雅美)「72時間」(東京タワー)を見て寝る。