静岡は行く価値あり

晴天の一日、早起きして、青春18最後の一回を使って、本当に久々に静岡へ。下手すると20年ぶりとかではないか。水曜文庫、栄豊堂、あべの、ブックスランド、太田書店と、古本屋だけ巡って帰ってきた。かなりの優良店であった水曜文庫店主とは、名乗って少し言葉を交わす。「ふるほん」と区分けされた文庫棚から、自著も含め三冊、友部正人の未所持本『ぼくのなかのディラン』を1000円で。栄豊堂の店番をしていた老婦人とも少し喋った。かつて「彷書月刊」に目録を出していたとのこと。全国から注文があったという。店名のイメージを一番裏切られたのが「ブックスランド」。エロもあるが、けっこう良書が棚にささっていて、目移りする。寺山修司フォア・レディースが450円で2冊出ていた。値付けの基準がどうもよくわからないのだが、片岡義男『ロンサム・カウボーイ』が200円だったので買う。店構え(引き戸のガラス扉)がかなりユニークで、新古書店ふう店名とは、かなり中身が違う。おもしろい。太田書店は、通りに面した店舗に壁がなく、見ると蛇腹の木製戸が折り畳まれて待機している。店頭へはみだした100円均一箱の量と質がじゅうじつ。店内にも300円均一がジャンル分けしてかなりの量があり、財津和夫対談集を買う。女性の店番が、店を出たり入ったり、席を温める暇なく、忙しく動いておられた。
最寄り駅から片道、約4時間の乗車。根府川では、やっぱり海を見てしまう。静岡の古本屋は、それぞれ個性的で、とにかく回り甲斐があった。駿府公園の周りを、ぐるりと点在しているので、巡りやすい。歩数計は1万歩を超えた。やっぱりレンタサイクルを使った方がよかったかもしれない。行きの車内では、著者インタビューをさせてもらうことになった、川本三郎さん『ひとり居の記』をメモ取りながら精読。帰りはさすがに疲れて、ずっとユーチューブで吉田拓郎を聞いていた。
帰りの東海道線、人身事故で川崎で停車。南武線で帰る。新宿回りでも、東京回りでも、そんなに時間は変わらない。