暗がりのなか眼ざめ、床のなかで梶井基次郎「のんきな患者」再読。これは梶井の唯一商業誌「中央公論」(檜舞台!)に掲載された小説だったが、旺文社文庫解説によると、当時、「中央公論」の編集者の望みには叶わぬものだったという。
まだ相当眠いが、二度寝ができそうもなく、がさごそ起き出す。「のんきな患者」の吉田も、眠れず苦労する男。
昨夜は武蔵小金井「大黒屋」で、「en-taxi」編集の田中陽子さん、ずっと連載の挿画を担当してくれた牧野伊三夫さんとお疲れさん会。ぼくはお礼に、石田波郷『江東歳時記』(東京美術)を牧野さん、古い射的の的として使われた持ち重りのする娘人形を田中さんに贈呈する。20代から牧野さんが通い続けている「大黒屋」は、居酒屋の名店で、5時に入ったのだが、6時には満席となっていた。3人であれこれ3時間近く喋る。そういう空気になり、牧野さんが看板絵を手がけた国分寺ほんやら洞」へ移動。ラビさんに、「中川フォーク」出演のお礼を言う。こちらもワイワイと常連が席を占め、にぎやかな夜となる。
古ツア小山くんも、無事に古本搬入できたようで、本日(28日)西荻「銀盛会館」で11時から古本市(盛林堂が張り切って大量に均一を投入する)、夜は同館二階でトークショー。張り切ってお出かけください。