『読書の腕前』(知恵の森文庫)、さらに増刷が決まったと知らせが。おどろき。1年で7刷りとは。もう、こんなこと、ぼくの生涯でないと思います。買ってくださった方々にお礼を申します。
午後「ギンレイ」へ。最終日の「イミテーション・ゲーム」を見る。ベネディクト「シャーロック」ティルドゥムが主演。これはハマった配役。第二次大戦下、ドイツの暗号「エニグマ」の解読チームに、孤高の変人、数学の天才アラン・チューニングが挑む。結果、解読機械の開発が、コンピュータの発明につながるという実録。おもしろく見た。
もう一本も実話に基づく「フォックスキャッチャー」は、レスリングチームを私費で自邸に作る財閥が、ちょっと神経を病んでる感じで、だんだん怖くなる。その怖さに堪え切れず、一時間で出てしまう。雨は止んでいた。
帰り、西荻下車。「盛林堂」で精算と雑談。「音羽館」の広瀬くんに、新刊書二箱の買取を頼んだところ、「じゃあ、今から車で一緒に行きましょう」というので、車に便乗し、自宅まで来てもらう。買取りから帰ったばかりなのに悪かった。
このところ、けっこう「アマゾン」で買っていて、昭和12年平井房人『宝塚花束』、安田南のロブロイでのライブ(山本剛トリオ)など、いろいろ届く。
今夜は祝杯。
盛林堂の小野くんから、「こんなのどうです。ふふ、オカザキさん向けでしょう」と、昭和18年に生まれたK氏の「体力手帳」(母子手帳)をもらう。「本人・保護者ノ心得」が、戦中とあってものものしく、威圧的だ。「皇国民」「国民体力管理医」「徴兵検査」などの文字が。K氏(といっても、当時は新生児)の住所は京都市上京区油小路。