okatake2015-09-08

昨夜、コクテイルで7人ほどの集まり。高円寺「テル」時代の飲み仲間でライターの丸山正樹くんが書いた小説『デフ・ヴォイス』(素晴らしい出来)が山田太一の推薦帯を得て、文春文庫入りした。それを祝い、丸山くんの今後を応援する意味で集まった。ライター、カメラマン、編集者など。里山社の清田さんも来てくれた。丸山くんもぼくも、ヘヴィな山田太一学派で、「テル」でもよく山田太一の話をしたのだった。「文學界」9月号に「八月の息子」を発表したばかりの木村紅美さんと、丸山くんが、生々しい創作の苦しみと、編集者との葛藤の話をしていた。英語では同じライターだが、小説を書く人と、雑誌新聞に散発の文章を書く北條くんやぼくとは、いろいろ違う。二人の絶え間ない格闘は、真剣の表れであり、ちょっと聞いていてうらやましくもあった。いい会だった。
高円寺へ行く前、西荻下車。「音羽館」外均一で数冊、店内の純文学棚に庄野潤三ガンビア滞在記』を見つける。ミノーとジェーン、サトクリッフ教授、ニコディムさんなど、懐かしい名前がページに散見できる。薄い緑のカバーは高橋忠弥のラフなスケッチをあしらった、シンプルなデザイン。これ、見たことないなあと、1500円を躊躇なく買う。9月は庄野さんの命日月なり。「音羽館」には、新人アルバイト(男性、メガネ)が入っていた。レジで広瀬くんに、「これはおまけです」と言われ、酒井和歌子表紙の「週刊現代」「週刊文春」をもらう。若き日の酒井和歌子の愛らしい笑顔分だけ、しあわせになったような気分。
高橋忠弥は杉並区在住だった由。http://ogikubo-magazine.com/life/life_default/3181