礼状は何通か書く。葉書一枚書くエネルギーなど、たいしたことではない。それを怠り、おっくうがるようになると、ちょっと危ない。こなしていく日々のことは、こまごまとじつに多く、しかしそれが生きる証しとなる、とは長田弘のエッセイから学んだこと。
したがって「ビッグイシュー」にはハルキ文庫の『長田弘詩集』を取り上げる。
白井佳夫『対談集 銀幕の大スタアたちの微笑』(日之出出版)は刊行にあわせ和田誠と対談し収録。ここで、市川崑の「お別れの会」で岸恵子がユーモアのある素晴らしい弔辞を、しかも原稿なしでしたことを和田が伝えている。どんな内容か知りたい人は、またぼくに聞いてください。岸恵子の素晴らしさについては、倉本聰にも印象に残る文章がある。