新潟「北書店」店主佐藤くんから聞いた話。同店で友部正人ライブをやったとき、ちょうど発売中の「エン・タクシー」のぼくの連載が友部さんの回だった。佐藤くんが、友部さんに「読みました? おもしろかったですねえ」と言うと、「うん、読んだ。おもしろかったねえ」と言ってくださったそうだ。ほっと安心。
その「エン・タクシー」、次回は富岡多恵子はどうかと、準備を始める。けっこう文庫は揃っていて、『青春絶望音頭』を読むと、まさにドンピシャの記述いくつか。池田満寿夫の『私の調書』と照らし合わせて、二人が住んだアパートの住所も特定できた。今度、歩いてみよう。
ギンレイで「100歳の華麗なる冒険」を見る。両親をあっさり失い、爆発魔となった少年が成長し、歴史の転換点に無自覚に遭遇し、要人たちと交流し、歴史を動かす(「ベルリンの壁」を壊すきっかけを作った)。原爆完成の重要なアイデアを出すなど、つねにブラックなジョークに満ちている。悪党は間抜けでヘマばかりする、というのは無声映画時代からのお約束。ゾウを出す奇想も含め、バカバカしさに満ちた映画であった。知っている俳優が一人もいないというのもすごい。5月末、イーストウッドの「ジャージー・ボーイズ」がかかる。楽しみ。
合併号で、一週休みの「サン毎」へ出かけたら、ひさしぶりという感じであった。編集部で二冊ダブりだった新潮文庫「日本文学100年の名作 2 幸福の持参者』をもらう。標題作の作者は加能作次郎なり。
帰り「盛林堂」「音羽館」へ立ち寄る。新潟、長岡の話など。また、こちょこちょ買ってしまう。