昨日は東京駅で、この日から京都へ行く老母を新幹線ホームで見送る。「ギンレイ」で「紙の月」「滝を見に行く」2本を見て、「サンデー」で本選び。高田馬場へ移動し、芳林堂書店8Fで、西牟田くんのトークの補佐。ポール・マッカートニー来日で、集客が危ぶまれたが、ほぼ満席となった。ぼくの方の会にもいつも来てくださるあの顔、この顔もあり、本当にありがたいことだと思う。終わって、会場に来ていた井上理津子さんに進行をほめられる。単純にうれしい。5月はその井上さん司会進行のトークに出る。
西牟田くん人脈と、同ビル「キリン・シティ」で打ち上げ。ビールが美味かったなあ。店もよく流行っていた。
さいきん、告知続きで、ちょっと疲れてしまった。受贈書の紹介もできず、お許しください。
「紙の月」は角田光代原作。主演が宮沢りえ。じつは先週、同じ映画を半ばまで見て、怖くて途中で出てきてしまったのである。銀行員の宮沢が、若い恋人のために(それだけ、ではないが)、顧客の預金を横領する。それが次第にエスカレートして3千万ぐらいの金額になり、とうとう発覚。カンタンに言えばそういう内容なのだが、何が怖いと言って、つまりああいうできそうな立場になれば、ぼくもやってしまうだろうということ。しかも宮沢りえほど冷静に立ち回れなくて、周囲から見て明らかにおかしい、挙動不審が出てしまうだろうということ。それで怖くなった。今回は、途中から見て、最後までちゃんと見た。もともときれいな宮沢りえが、なんだか壮絶になっていく。小林聡美も怖かった。
「滝を見に行く」は、非常にうまく書けた短編小説の味わい。ほとんど演技経験のない素人おばさん7人をオーディションで集め、ほぼその7人だけで映画は作られる。監督のその度胸に、ううんとうなる思いだ。これ一本だけ、かかっていて、正規の入場料払って見に行っただろうか、と思うと行かないだろう。「ギンレイ」のような映画館で、ちょっと悪く言えば、ついでに見て拾い物をしたという映画だった。レンタルDVDで見ても、おもしろさはじゅうぶん伝わると思いますよ。おばさんの「スタンド・バイ・ミー」だ。