神田「ぐろりあ」展を見て、「いもや」で天ぷら定食。天ぷらも旨いが、目の前できびきび働く店員たちの姿を見るのが楽しい。注文の仕方やルールなど、行き慣れてないと、とまどうことも。ある客、注文を聞かれ「定食」とだけ答えて、しばらく揚げ方の店長らしき人が、「……」という顔をする。「天ぷら、でいいのね?」「あ、ハイ」(それなら、そうとちゃんとはっきり言わなきゃ)という無言の強制である。ああ、怖い。行き慣れない店へぼくは極力行かないのは、これがあるからで、昼食の繁忙期、ほとんどの店が臨戦状態にあり、常連以外の客は、慣れないと、吹き飛ばされてしまう。大げさ、と思われるかもしれないが、いや、こういうこと、たくさんありますよ。ない、とは言わせませんよ。ない、と感じている人はよほど鈍感なんだろう。
あ、これは「いもや」の悪口を言っているんではなくて、ぼくはそこのコスパにじゅうぶん満足し、この日もおいしくいただいた。モンクなし、である。
「コミガレ」でどうにか三冊拾い、移動中、「本の雑誌」Mくんとばったり。よく会うなあ。ゲラの返しについて、ひとことふたこと。「文省堂」で文庫4冊、単行本一冊。
「サン毎」で本選び。「サン毎」宛に、ぼくへの指名で、出版社から本が送られてくる。この日もあった。なんとか、なるべく期待に応えたい。帰り、三鷹下車。「上々堂」へ。精算と、今後の「上々堂」リニューアルについて、構想を聞く。石丸くん、つねに考え、つねに行動しようとしている。
夜、「ファミリー・ヒストリー」(榎木孝明)と、「72時間」(赤羽「おでん屋」)を続けて見て、おいおい泣く。酒がすすみすぎて、今夜はもう脱落だ。
古通」目録の注文、今月もわずか2通と芳しくなく、ナニがいけないのか、そろそろ潮時を考える。