〆切があるのに、何だ! とお叱りの声が聞こえそうなので書かないでいたが、先週金曜だったか、ニュー「日本の古本屋」サイトで県別の古本屋を検索して、埼玉の「茶々文庫」さんへ行ってきた。埼玉も入れ替わり激しい県なり。西武線西郊は、わが街から自転車で鷹の台まで行けば、けっこう近いのだ。
「茶々文庫」はちゃんと買える店でした。「老人と海」みたいなコンビがレジで作業。「古通」に書けるかな。
田中書店は見当たらず。おかしいなあ。「武蔵藤沢」一時間強のさんぽとなった。帰り、東村山「なごやか文庫」の無人古本売り場へ。この新年のサービス期間、単行本30円、文庫10円となる。まあ、目ぼしいものは残っていません。それでもガサゴソと7、8冊買ったか。文庫10円なんて、もう迷う必要はない値段だが、なんでもかんでも買うということにはならない。ディック・フランシスの新しめがずらりと出ていて、ボロボロになった旧版からバージョンアップをはかる手もあったが、一冊のみ買う。
日曜、昼食とりがてら家族で近くの「ブ」2店へ。探している本があったのだ。ちくま学芸文庫を一冊108円で買うも、車のなかでパラパラ見たら、マーカーでラインがあちこち引いてある。「失敗した、マーカーの線引きありや!」と言うと、娘が「風呂で読んだらええやん」。この会話、何回繰り返されるであろう。
「オトパラ!」準備で、『赤頭巾ちゃん気をつけて』『二十歳の原点』をメモを取りながら拾い読む。また月末、押し詰まってまいりました。
いま便通がいいのだけがとりえのボクであります。
そうそう、土曜は西部古書会館へ行っている。本を見ていると、年配のお客さんに「あなた、時々お見かけするね」と声をかけられる。古書展巡りのご老人らしい。もちろんボクが誰かは知らない。少しことばを交す。足下に一円が落ちていて、「これ、あなたんじゃない?」「いいえ」「拾っておきなさい」「まあ、一円を拾うのに一円分以上の労力をつかうといいますから」「そんなこと言わずに」と、仕方なく拾って、帳場へ届けると「あなた、偉いねえ、まじめだねえ」と感心される。「一円なくて、困ることもあるけどねえ」と。よくわからないが、好意をもたれたようで、これは一円以上の価値があったと思っておこう。