怒濤の「サン毎」原稿執筆をなんとかすべて約束の〆切に合わせ書いた。こんなことももうないだろう。
昨日は我楽多展を覗き、数冊買って、コミガレというコース。コミガレが、無惨な蹂躙のあとがあり、いいものが出たんだろうなあ、と溜息が出る。ぼくは何も買えず。「サン毎」で、今週の原稿ラッシュをねぎらわれながら本選び。帰り、疲れていたが、西荻「盛林堂」「音羽館」を訪問。ここでまた買う。「盛」店頭に、田中康夫『なんクリ』の初版本が出ていて、これはタイムリーと購入。「音」では片岡義男が戦後の成瀬作品を論じた『映画の中の昭和30年代』(100円じゃありませんよ、もちろん)を。ほか、両店でもろもろ。
そうそう、我楽多クロークに浩仁堂さんがいて、「今夜、見ます」と言われ、なんのことかと一瞬思ったが、そうか「すずらん堂」のことかと気づく。音羽館の広瀬くんにも「今夜あるよ」と告げたが、広瀬家では「BSが見られない」由。「いまどきの家じゃないなあ」と苦言を呈す。
そう言いながら、自分は夜8時ごろに眠ってしまう。さすがに疲れたらしい。日付が変わって眼ざめ、そこから酒を呑み出す。お伴に読みはじめた色川武大さいごのエッセイ集『ばれてもともと』が異様におもしろく、ぐいぐい読む。色川とぼくは同じ誕生日。これらのエッセイは、主に色川50代に書かれた(60で死去)。ガンで死んだ川上宗薫、入院しても煙草スパスパの不摂生をしていたが、同じ不摂生の色川に、死んだあとのことを心配して、色川の妻に「死んだあとはまかせろ」と言った。続いて「そのかわり、やらせろな」と言ったのが川上らしい。
『ばれてもともと』はアマゾンで1円で買える。文庫にはなってないと思うので、買った方がいいと思うな。
色川と孝子夫人の関係については、以下のサイトで読める。
http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200706160119.html
昨日からシバさんの作陶展が、国立民家ギャラリー「ビブリオ」で開催されている。今夜は18時からシバさんのライブがある。畳の日本家屋で聞くブルースは身に沁みるぜ。たのしみ! まだ座席に余裕ある由。
http://d.hatena.ne.jp/banka-an/20141212