okatake2014-10-30

昨日は、まず古書会館2Fの「本多正一の写真・仕事展」を見る。本多さんの写真家としての仕事と、かかわった大勢の人からの書簡、サイン本、画稿、生原稿などが展示されている。本多さんにとって特別な存在だった中井英夫はもちろん、埴谷雄高鶴見俊輔つげ義春小松崎茂、村上芳正、赤瀬川原平、そして黒岩比佐子など。会場にいた本多さんのつきっきりの解説つきで見て回れたのが大きな収穫。二人で黒岩さんの写真の前に来たとき、黙ってしまう瞬間があった。村上芳正の、繊細な線の生画稿、「乳房喪失」の中条ふみ子の写真や直筆原稿も拝めた。今年は中条の没後60年にあたることに気づく。収穫の多い展示だ。
古本まつりでにぎわう神保町を経由し、JPIC 本社へ。11月2日の講座の配布資料を渡す。そうか、「大空出版」のすぐ近くだ。スタスタと小走りでサンデーへ。本選び。終えて、昨日に続き「ギンレイ」へ。へなちょこのイマドキの若者が、パンフに写った美女を目当てに林業研修プログラムに参加。その奮闘ぶりをコミカルかつ爽やかに描いた三浦しをん原作の映画化「wood job! 神去なあなあ日常」を楽しく観る。客席は珍しく空いていた。
http://www.woodjob.jp/
帰りの電車で、本多さんからいただいた図録『私的文人交遊録』を見る。肖像写真はどれもいいが、後ろ見返しのモノクロ、夕暮れ迫る浜辺にたたずむ群像を撮った一枚に感じ入る。コスモスの群生に映る二つの影のカラー写真もいい。「魂のありどころ」ということばが思い浮かぶ。
阪神、終わりました。おつかれさまです。とほほ。
これは何回見ても、泣くなあ。