金、土と長い二日だった。金の朝に「青春18きっぷ」を買って、近場だが北浦和埼玉県立近代美術館」へ。「戦後日本住宅伝説」を見る。著名建築家が設計した画期的個人住宅の展示。といっても、もちろん住宅そのものを再現するわけにはいかない。設計図、写真、模型、映像と解説で甦らせる。しかし、すこぶる刺激的だった。よくぞ、こんなバーの高い展示を企画したものだ。埼近美、えらいぞ。
昼は駅近くの、初めて入る「マルシェちっきん」で食べる。夜は定食屋。日替わりは、メインを一皿えらび、あと小鉢を二皿えらべる。ぼくは塩鯖をメインに、ひじきとおからという健康的な選択を。味噌汁がバカウマで、代金を払うとき、そのことを告げると、店員がぱっと破顔して「ありがとうございます。九州の方から取り寄せているミソを使ってるんです」と。
お茶の水へ。書窓展で二冊。入口出たあたりで、年輩の人に声をかけられる。神保町ではよくあること。「朝鮮日報」に、韓国語版『読書の腕前』の書評が出ていたと教えられた。サンデーで本選び。久々に「ギンレイ」へ。「ダラス・バイヤーズ・クラブ」を見る。一口では説明できないが、大いに堪能した。http://www.youtube.com/watch?v=vzw8b0CuIjE
高円寺へ。コクテイル。大阪・森小路の古本屋さん、キーツ&カンパニーさんが上京していて、会いたいというので出向く。キーツさん、東京の古本屋をあちこち巡ったようで、「いやあ、東京の古本屋は、みないい本おいてて、しかも安過ぎる」とおっしゃっていた。友人のカメラマン・鈴木夫妻が偶然来店して合流。鈴木くんに埼近美の「住宅伝説」をプッシュしておく。鈴木くん、もとは建築畑のカメラマンなのだ。すこし内容を話すと、ただちに正確な情報が返ってくる。さすがだ。と思っていたら、魚雷・扉野コンビが姿を見せる。おお、と合流。中川六平さんを偲ぶ会があって、扉野くんは上京したそうだ。かくてコクテイルの夜は更ける。
土曜の今日は、「青春18」二回目を使って、水郷の町「佐原」へ。阿佐ヶ谷で古ツアさんと落合い、コンビで3時間近い電車旅。佐原の、冬はタイヤキも売っている古本屋「武雄書店」へ。ここは買える店だ。ガンガン買う。帰り、西千葉で「鈴木書房」へ。度肝を抜かれる異色古本屋。ついでに西部「杉並展」で古本サーフィンの締め。このことは古ツアさんが写真入りで報告してくれるでしょう。ぼくは「古通」に書きます。