朝、早起きして、朝食後に一時間ほど玉川上水を散歩。緑陰を渡る風は涼しく、あまり汗もかかなかった。初めてちゃんと読んだ玉川上水解説板によれば、昭和40年から20年ほど、上水の水は涸れて、流れていなかったそうだ。それを復活させて、再びせせらぎが戻ったのは1986年。そのまま、涸れたままだったら、不要論が高まって、つぶされて道路になっていたかもしれない。そう思うと、これはありがたい、木と土の道だ。
昨日は浅草。佐渡郷土料理の「だっちゃ」で、『貧乏は幸せのはじまり』打ち上げ。担当の窪くんと、ぼくからのたっての願いで、装幀の倉地亜紀子さんを招いての宴。倉地さんは、ぼくの『女子の古本屋』、『昭和三十年代の匂い』もそうだが、筑摩でずいぶん装幀、デザインの仕事をしている。『貧乏』の場合も、10種類ぐらい、デザインの違う見本を作ってくれた。
倉地さん、長身、痩身の美女で、驚愕のエピソードを次々と繰り出し、圧倒される。いろんな話を聞き、料理、酒ともによく、いい一夜だった。隣りのテーブルでは、古今亭志ん輔師が取材を受けている。声ですぐわかった。席を立つ時、近寄って挨拶をすると、「どうもどうも」と握手してくださった。今日は「ヨムヨム」の日。がんばろう。