okatake2014-07-27

昨日、高円寺「中央線」展。快男児「固有の鼻歌」くんが出っ張って、ガンガン買っている。何周目に合流し、ことばを交す、その目の前で「あっ!」という本を抜かれる。どうして気づかなかったのか。気迫負けである。
1968年12月号「平凡」歌本を買う。もうこの手の歌本は100冊近く所持していて、手を出すなと指令が来ているのだが、ジュリーが表紙で、スパイダースのページ欄外に、10行の小ネタ情報があったので買う。67年はブルコメとスパイダース。それが翌年にはタイガース、テンプターズの時代になっていた。岡林「山谷ブルース」が載っている。69年頃から、フォークの時代に入る。このあたりめまぐるしく、音楽の流行が変る。
「藍」にも寄って、吉祥寺へ。空犬さんに吉祥寺書店事情を取材する。さすが、あっというまに吉祥寺の書店地図が頭に入る。ブックファースト、パルコ、ジュンク、ルーエと空犬さんのガイドで巡り、ルーエでは、本当にひさしぶりに花本くんとことばを交す。Hちゃんはお腹が大きくなって円満退職。ルーエでは、Hちゃんの笑顔を見るのが楽しみだった。お幸せに。
東急側エリアの半地下喫茶で、さらにくわしく空犬さんから取材。知らなかった空犬事情も聞く。そうだったのか! このあと、急きょ、「パルコ」で開かれる『紙つなげ!』トークイベントに参加。前に座った男性が、著者・佐々淳子さんの話に、いちいち顔を大きく振り、うんうんうんと声に出し激しく反応。変な人かと思ったら、そうじゃない。『紙つなげ!』の「紙」につながりのある人で、本書に大いなる感動を受けたのだ。同書はぼくも「サン毎」で「イチオシ」に推したが、すでに10刷、7万5千部に達したという。
外へ出ると刺すような暑さ。亡霊のごとく駅へ向う。
そろそろ書店に並び始めると思われる、夏葉社『親子の時間 庄野潤三小説撰集』について、東京の「信天翁」さん、京都の「レティシア」さん、二つの古書店がそれぞれ店のブログで紹介してくださっています。本も置いてくださっているようです。感謝します。お近くの方、ぜひ目撃しに行ってください。
http://booksalba.exblog.jp/
http://book-laetitia.mond.jp/blog/category/tenchou/
見本をもらってから、ずっと『親子の時間』は、目に見えるところに置いているが、和田誠の描き文字と、庄野潤三という名前と、自分の名前が一緒になっているというのは、お二人の熱烈なファンであるぼくにとって、じつに不思議な気分だ。千林の古本屋を巡っているオンボロな青春期には、とても想像できなかった事態である。じわじわと幸福が、身に沁みてくる。