それを言い訳にしたくはないが、「大人の休日パス」を使って、先月22~24と、あちこち全日使ってふらついたため、そのツケが月末に押し寄せ、暗いトンネルに入ってしまった。ブログを書く、なんてとんでもない。ついさっき、講談社文芸文庫に収録される佐々木邦『凡人伝』解説をようやく送って、なんとか出口が見えてきた。400字2枚程度の原稿なら、息継ぎなしで、一挙に書けるが、10枚を超すとそうはいかない。月末、そんな「大」の原稿が、芸術新聞社ウェブ連載「人生散歩術」、ちくまウェブ連載「堺正章が走る」、「en-taxi」連載「ここが私の東京 続・上京する文學」の「『まんが道』とトキワ荘」、『凡人伝』解説、それにサン毎のレギュラー原稿、「小」では「ビッグイシュー」、北海道新聞書評と、怒濤のごとく押し寄せた。
これまであんまり経験のない、波状攻撃で、いつまで続く泥濘ぞ、と体調を崩し、咳がとまらず、沈没していた。「大」の原稿は、何をどう書いてもうまく書けず、書いては消し、また書いては消しのくり返しで、自らの書く能力について、まったく自信を失ってしまったのである。いまも自信は喪失したままだ。ぼくより、もっと忙しい書き手は山ほどいて、そういう人たちは年がら年中、こんな泥濘を進軍しているのだろう。
この間、音楽を聴く余裕もなく、部屋は荒れ放題。テレビでくり返し、号泣市議のバカ面を見て、「おまえはいいよなあ」、オレもほんと、泣きたいよと。
ただ、そんななかでも睡眠はちゃんと取っていて、始終、ベッドで寝転がってもいた。それでなんとか気力を保った、というところがある。
今週「大」では、「図書」の、「読む」というテーマの原稿が残っているが、これは気楽に書かせてもらおう。
7月20日からだっけ、「青春18」の期間に入るが、どこか一日、古ツアさんにくっついて「ツアー」したい。あっというまに夏だよ。