前前から、一度聞きたかった、山本潤子のコンサート、朝日の招待コーナーで応募するも落選で、ただし優待の資格がついてきて、二人だと半額になる。妻を誘って、茅ヶ崎市民会館ホールへ。窓口で指定券と引き換えるシステム。本番は超満席であった。山本潤子は「赤い鳥」時代からのパートナーを失ったばかり。当然、その話に。そして、このツアーを最後に歌手カツドウを中止すると宣言。聞いてなかったので驚く。歌い始めて気づいたが、高い声(山本潤子の持ち味)がほとんど出ない。そうか、そうなのかと思う。しかし、コンサート全体としては、非常に満足。S&G「ボクサー」もよかったし、アンコールで、「卒業写真」を、山本は先導するだけで、会場ゼンタイで合唱し、本当の最後が、同じくユーミンの「最後の春休み」だったのも、なんだか、ジーンと来た。ぼくは、前から主張しているのだが、山本潤子は稀有のボーカリストだと思う。入口で配られたチラシにあった、H原A香なんて、それに比べれば喉先三寸のまやかしである。ぼくはだまされません。それから、山本潤子が急に茨木のり子の話を始め、「私がいちばんきれいだったとき」の片桐ユズル英訳にP・シーガーが曲をつけたのを歌ったのに驚く。なんという符合か。ひょっとしたら、最後かもしれない、山本潤子が生で聞けて、ほんとうによかった。