終日、開高健と格闘。
昨日、言い忘れたんだが、ひさしぶりに「ギンレイ」へ。1本だけ見る。「セッションズ」。このところ、「ギンレイ」に重いテーマの映画ばかりかかるので、足が遠のいていると書いたが、この映画も重度の身障者が主人公、とあって、うーむとうなっていたのだが、結局、これは非常にチャーミングでユーモアのある作品だった。1988年アメリカ。鉄の釜に首から下を突っ込んで生きている詩人のマークをジョン・ホークス。こんな難しい役、よくやった。彼の童貞喪失を指南するセックス・セラピストのシェリルをダリル・ハンナ。細目、かぎ鼻のユニークな容貌の美女で、ぼくは「ツイスター」で初めて見た。映画公開時、もう50を目前としているが、裸体も非常に美しい。マークがセックス・セラピストを受ける一部始終を告解する、その相手をする神父がウィリアム・H・メイシー。これまた特徴のある容貌で、どこかで見たなあと思っていたら「ジェラシック・パーク 3」だった。
マークの呼吸を確保する鉄の釜。同じものが、ディック・フランシスの、あれは何だっけ、競馬新聞の記者が主人公の話で、奥さんがやはり同じ障害を持っていて出てくるのだが、どんなものか想像つかなかったが、これでわかった。文明開化の汽車、みたいなシロモノで、いまはもっと進歩しているにちがいない。