okatake2014-02-11

これは「book5」の片岡義男特集の影響なんだが、『個人的な雑誌1』という角川文庫を寝床に持ち込んで読んでいたら、植草甚一の話が出てくる。「なにか面白い本を読みましたか」が、片岡さんが植草さんに会ったとき、最初にいつも聞かれる挨拶みたいなもので、今度、本とLPをお宅に届けますよ、みたいなことを言った。まあ、言いますね、これも挨拶がわりに。すると植草さんはその後、二度も「あの話(本とLPを届ける)はどうなったか」と催促したというのだ。いかにも植草さんらしい。それで、片岡さんはけっこう重い荷物を、経堂のマンションへ移る前の、小田急の線路際に建った一軒家に届けた。すると植草さんは……。まあその先は、本を見つけて読んでください。
ところで、この本のなかに、小さなカラー写真がいっぱい入っていて、たぶん片岡さん自らが撮ったものだと思われるが、「気まぐれ飛行船」を放送していたスタジオの写真が一枚掲載されている。これがなんだか、いいんですね。それでユーチューブにアップされた安田南とコンビ時代の「気まぐれ」を聞いてみる。

こういう洒落た、ムーディな、しかも情報の詰まった放送って、あるんだろうか。いや、昔だってそうはなかったかもしれない。もう一度やってくれないかしらん。片岡義男さん。しかし、相手がいないか。いや、きっといるだろう。
それからジャズのLPのジャケット。なかに一枚、クレア・オースティンというジャズ・ボーカリストのジャケットがあって、これにしびれた。検索するとアマゾンでCDになっているのを買えるみたいで注文した。本当は、レコードがいいんだが。
桐壷屋さんが仕入れてきた「谷川書店」閉店情報。
1、昨年10月頃から調子が悪いと言って居たようで、定休日以外の
休みが多くなった。

2、昨年12月には入院したらしい、店仕舞いされ本は撤去された。
ただし、店名看板表記は未だ撤去していない。

3、本人弁によると谷川書店の谷川さんは国立に来る前、神田の古書店波木井(ハキイ)
法律専門古書店新潟県から戦後、新生中学を卒業し、集団就職で入社、大原簿記学校に近くに本店と支店があり、古書店の二階に住み込み、夜は法律辞書をアイロンでシワを取り、きれいにして高値を付けて販売したと本人から聞いた。

4、昭和35年に神田の店舗賃貸が高いので、一ツ橋大学のある国立に谷川書店として現在の処に古本屋を開店、(もう少しNTT電話局寄り)、店の通りは舗装もされていないし店前には水はけの為ドブがあった。バスが通るとホコリが立ち店内が汚れた。とのこと。