ジャズに強い出版社、DU BOOKSよりシュート・アロー『昭和・東京・ジャズ喫茶』をいただいてます。装幀は和田誠。ちょっとそれっぽくないですけどね。著者は大学時代、ジャズ研にいた人で、現在はサラリーマン。「ちなみに」が繰り返されるなど、素人っぽい記述もあるが、そのためにくつろいで読めるという利点もある。客の目線で、取材と断らず、静かな突撃ルポみたいな章もあり、読者が客としてでかけた場合の参考になる。赤坂「橋の下」なんて店は知らなかった。TBSラジオのレギュラーの頃、よく一ツ木通りを歩いたものだが。村上春樹と神楽坂「コーナーポット」マスターとの意外な関係とか。「コーナーポット」も行ったことがない。「ギンレイ」のすぐ近くだけど。
1960年本多猪四郎監督「ガス人間第一号」は、特撮による悲恋もの、という異色ジャンル。八千草薫が零落した日本舞踊の若き家元、それに仕えるのが左卜全。警部補の三橋達也にガス人間が土屋嘉男。吉祥寺で起きた銀行襲撃の犯人を追って、車で五日市街道を走る三橋達也。この五日市街道が、どのあたりなのか、まるで草深い田舎道。小平あたりでも、50年前というと、こんな感じだったかもしれない。それにしてもヘンテコな話だったなあ。
昨日、西友駐輪場でフルート奏者の海治さんとばったり。「オカザキさんに紹介したい人がいる」と呼び寄せられ、「ちょっと女装しているだけど」と断りが入り、冗談かと思ったら、本当に女装した人だった。でもかっこいい。現代舞踏家の市川淳一さんという方で、その道では有名らしい。存じ上げなくてすいません。
舞踏、ということで石丸くんの名前を出すと、知っているという。世の中にはいろいろな人がいるなあ。
芸術新聞社ウェブ連載「人生散歩術」第六回、高田渡(3)を書いて送付。書き足りないところで枚数が尽きて、「次号へ」となる。でも、連載はこれでいいんだよね。