昨日、になるのか、教育誌のコラムを一本書いて、午後からゆるゆると高円寺「ワンダーランド」展へ。100円本がけっこう充実。ちょこまかと拾う。楽しい。100円以上でも、300円という価格帯にほぼしぼった店があり、こちらも楽しい。『青春ホットライン』は1971年の深夜放送本で、黒田征太郎が担当していた同名の人生相談の番組本。若者の悩みを、頼れるアニキとして黒田が、甘やかさず、びしびし叱るのが見もの。初版は大正、版を重ねて昭和初年刊の小型本『五分間席上演説』も、この時代、どんな演説が行われていたかがわかる。可愛い本。
電車内では内沼晋太郎『本の逆襲』を読む。いろいろ教わる。よくよく考え抜かれたことについて、体験を通して書かれてあるのが大変いい。全面的に賛成、とは言えない意見もあるが、それはぼくがもうロートルだから。前衛でどんどん「本」の可能性と未来を切り拓いてほしい。ぼくは後衛に甘んじて、年をとっていきたい。
西荻音羽館」で、日経新聞の記者二人と待ち合わせ。「古本屋」の現状と未来について、思うところを語る取材。「盛林堂」と「にわとり文庫」に案内して、「ささら亭」へ繰り込む。「音羽館」では「本の雑誌」の新刊が「古本屋で遊ぼう!」特集で、これはナイスタイミング。買って読む。「しまぶっく」渡辺さんにくっついて、ブックオフのセドリをルポ。これが臨場感あふれて、じつにおもしろい。買った本も並べ方(文脈)で売れるか売れないかが決まる。それを「麻雀」のヤクに喩えている。なるほど。回答者に向井透史くんを据えての「古本屋に質問」ページも楽しい。